福岡幼児3人死亡事故、検察と被告の双方が控訴

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昨年8月、福岡県福岡市東区内の市道で、泥酔運転の乗用車がRVに追突し、このRVが橋から転落して幼児3人が死亡した事故について、福岡地検は21日、一審の福岡地裁判決を不服として福岡高裁に控訴した。翌22日には被告側も量刑不服を理由に控訴している。

問題の事故は2006年8月25日深夜に発生している。福岡市東区奈多付近の市道に架かる「海の中道大橋」で、走行中のRVに対し、後方から猛スピードで走ってきた乗用車が追突。RVは歩道を乗り越えて橋の欄干を破壊、そのまま海に転落した。この事故で幼児3人が溺死、この幼児の父母が打撲などの軽傷を負った。

一審の福岡地裁は被告の泥酔状態を否定。事故の原因はアルコールの影響で正常な運転ができなかったことではなく、脇見が原因だったとして業務上過失致死罪を適用。被告に対し、道路交通法違反との併合罪を適用した懲役7年6か月の実刑を命じた。

福岡地検は一審判決後、現場での実証事件を実施。この結果、脇見状態にあったとしても、視界から前走車の存在が失われないことがわかった。被告は「衝突直前まで気づかなかった」としているが、検察では「実際には視界から前走車の存在が失われることはなく、これが被告の泥酔状態を表現している」として、一審判決には重大な事実誤認があると判断。21日までに福岡高裁に控訴した。

これに対し、被告側も量刑不服と事実誤認(加害者である被告側が主張する、被害者側の居眠り運転が一審では認められていない)を主張し、22日までに控訴している。

《石田真一》

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