横浜ゴムは、世界最大の金鉱山会社バリックゴールド社と建設車両用(OR)タイヤの長期納入契約を結んだと発表した。2009年から2018年の10年間に、年間約1300本を納入する。
これを受けて横浜ゴムは、ORタイヤ専門工場である尾道工場に第3工場の建設に着工、2009年1月から操業を開始する。第3工場建設の投資額は約50億円。
バリックゴールド社は、世界で約30の鉱山を保有しており、装飾用、工業用を中心に急増する金需要に対応し、積極的に事業拡大を進めている。しかし、世界的な資源開発の高まりの中、鉱山での操業に欠かせないORタイヤが不足しており、その安定的供給先を求めていた。
超大型サイズのORタイヤを生産できる世界的タイヤメーカーは数社に限られるため、横浜ゴムはその1社として生産能力の増強を急いでいる。2006年2月に、尾道工場の生産能力を2009年までに2006年比1.5倍に増加させる計画を発表し、すでに2007年10月から第2工場の25インチラインが先行してフル生産に入っている。
バリックゴールド社との長期納入契約などで増産規模はさらに拡大し、2011年度の生産能力は2006年度比2.2倍に増加する計画だ。
バリックゴールド社に納入するORタイヤは、主に露天掘りの採掘現場で稼動する100-250トンクラスのダンプトラックに装着される。商品は尾道工場から世界各地のバリックゴールド社の金鉱山へ直接納入する。