2月の米自動車業界はプラスチックサプライヤーの大手プラステック・エンジニアード・プロダクツ社の会社更生法申請で揺らいだ。
プラステック社から工作機械などを引き上げようとしたクライスラーに対し、連邦地裁は「プラステック社が機械を保有する権利を認める」判決を下し、とりあえずプラステック社は操業を続ける方針だ。
一方、もうひとつのプラスチック部品の大手サプライヤー、ブラックホーク社も連邦破産裁判所に対し、業務のすべてをフレックス・N. ゲート社に売却する許可申請を提出した。ブラックホール社は自動車部品のインジェクション・モルダー部品の大手サプライヤーだが経営不振のため営業売却の入札を行い、15社が応札したがフレックス・N. ゲート社が最高額を提示した。
フレックス・N. ゲート社は昨年自動車のエクステリア・モールディング会社であるコリンズ&アイクマン社を買収、さらに元ビステオン社のモールディングプラント買収にも意欲を示している。ブラックホーク社を買収すればプラスチック・モールディングの分野でかなりのシェアを占める企業となる。
本体である自動車産業が不振をきわめる中、サプライヤー業界も生き残りをかけた大幅な再編を余儀なくされている。