ホンダのモータースポーツ活動に関する記者発表(21日)では、国内トップカテゴリーであるSUPER GT(GT500クラス)に参戦する“NSX軍団”の体制も発表された。
昨年はF1や2輪など苦戦したカテゴリーが多かったホンダ。この日も、各陣営の選手や首脳からは「タイトル奪還を」的なコメントが相次いだ印象だったが、そんななか、昨シーズン堂々の成績を残したのがNSX軍団だ。ARTA NSXの伊藤大輔&ラルフ・ファーマンがドライバー&チームの2冠を制覇し、ドライバーズランキングではNSXが上位4位までを独占。圧倒的な速さだった。
今季も5台のNSXが走る。
No. 1:R. ファーマン&伊沢拓也(ARTA)
No. 17:金石勝智&金石年弘(REAL)
No. 18:道上龍&小暮卓史(童夢)
No. 32:L. デュバル&平中克幸(ナカジマ)
No. 100:井出有治&細川慎弥(クニミツ)
王者の伊藤がトヨタ陣営に移籍した穴を、フル参戦は初めての伊沢、ホンダ新加入の井出や平中らが埋められるかどうか、注目が集まる。プロジェクトリーダーの白井裕氏は、「ポールtoフィニッシュという、速さでの勝ちもウチらしいが、今季はレースでの強さもさらに高めたい」と連覇に向けて意気込む。
なお、昨年終盤に一部先行投入した4リットル新エンジンの全面投入が噂されているのだが、この日の白井氏は明言を避けている。
その他、フォーミュラ・ニッポン、全日本F3についても、ほぼ例年どおりのエンジン供給&サポート体制がとられているが、注目は中嶋大祐(19歳)だろう。中嶋悟氏の次男で、F1ウイリアムズ・トヨタのドライバーである一貴の弟。FCJ(フォーミュラチャレンジ・ジャパン)から全日本F3にステップアップ、ホンダ戸田レーシングで今季を戦う。いつかトヨタ系の一貴とホンダ系の大祐がF1で激突! という可能性も、なくはない?