21日未明、栃木県小山市内のJR東北本線(宇都宮線)踏切で、パトカーの追跡を受けていた乗用車が強引に進入。通過中の貨物列車と衝突する事故が起きた。クルマはその後、東北新幹線の高架橋脚にも衝突して大破。男2人が重軽傷を負っている。
栃木県警・小山署によると、事故が起きたのは21日の午前4時55分ごろ。これより5分前の午前4時50分ごろ、小山市城山町付近の市道をパトロールしていた同署員が、盗難届の出されていたナンバープレートを装着した不審な乗用車を発見。乗っていた2人の男に職務質問しようとしたところ、このクルマは逃走した。
署員はパトカーで追跡を開始したが、クルマは猛スピードで逃走したために振り切られた。小山市天神町付近の市道で再び発見したが、クルマは前方にあるJR東北本線の踏切に警報機や遮断機を無視して進入。直後に通過した上り貨物列車(八戸発/隅田川行き、17両編成)と衝突した。クルマは列車に押し出された弾みで東北新幹線の高架橋脚にも激突、大破している。
警察ではクルマを運転し、軽傷を負った24歳の男を窃盗容疑で逮捕。同乗していたもう1人の男は全身を強打して重傷。回復を待って事情を聞く方針だ。この事故の影響により、JR東北本線は始発から上下9本の列車が運休。15本にも最大2時間30分の遅れが生じ、約1万5000人の足に影響が出た。