21日早朝、大阪府大阪市淀川区内で、不審なクルマに乗車しようとしていた男に職務質問しようとした警官2人が、この男の仲間が運転する別のクルマにはねられる事件が起きた。2台とも現場から逃走したが、1台は吹田市内で発見。2人の男が逮捕されている。
大阪府警・淀川署などによると、事件が起きたのは21日の午前5時5分ごろ。大阪市淀川区東三国6丁目付近の市道をパトロールしていた同署員2人が、車道を塞ぐように止まっている不審なワゴン車を発見。近くの駐車場から出てきて、このクルマに乗り込もうとした男に27歳の巡査長が職務質問しようと接近した。
この直後、駐車場から白いワゴン車が急発進。巡査長は背後からはねられ、腰部を骨折するなどの重傷を負った。駐車場から出てきた男はこの白いワゴン車に乗り込んだため、37歳の巡査部長が前に立ちはだかって制止を試みたが、2台のワゴン車はこれに構わず発進。巡査部長もはねられて転倒し、足に打撲などの軽傷を負っている。
警察は緊急配備を行って逃げたクルマの行方を追ったが、白いワゴン車は約10分後に吹田市内の国道423号で発見。クルマはその後、約6kmに渡って逃走したが、最終的には追跡していたパトカーと衝突。立ち往生したところを包囲され、運転していた37歳の男と、同乗していた39歳の男は公務執行妨害の現行犯で逮捕されている。
白いワゴン車は今月中旬に大阪市平野区内で盗難されたものと判明。現場となった駐車場では車上荒らし被害に遭ったクルマも発見された。警察では逮捕された2人が盗みに関わっている可能性があるとして厳しく追及するとともに、逃走を続けている黒いワゴン車の行方も追っている。