【ガソリン国会】それでも話し合いの時間は足りず

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期限切れぎりぎりまでガソリン税率などの現状維持に努力を続ける福田首相。昨日の日曜日にも「私はあきらめない」と語り、土壇場の決着の可能性に望みをつないでいる。しかし、与野党激突の場である国会は冷めている。

野党参議院議員の一人はこういう。「国会で道路特定財源について質問が出ない日はなかったから話は一見進んでいるように感じるかもしれないが、これまでの審議はすべて予算成立に向けたもの。暫定税率維持か否か、一般財源化にむけてどうするかという審議は、参議院ではまだ一度もされていない」

暫定税率を維持したままガソリン税を道路特定財源とする法案(所得税法等の一部を改正する法律案)は、すでに衆議院で通過した。その後、福田首相のガソリン税などについて暫定税率を維持した一般財源化の新提案を見たのだが、この部分の議論は、いわば国会外で行われている。

首相の構想が実現するとしても、衆議院を通過した法案を修整するのか、それとも新たに法案を用意するのか。さらにその法案を関係する財務金融委員会や国土交通委員会など複数の委員会で審議して、場合によっては衆参両院本会議を成立させなければならない。

別の野党関係者は言う。「道路特定財源の審議で日切れが意識されていたのは29日、道路以外の暫定税率の期限を5月末まで延長を決めた時まで。もう是が非で間に合わせなければならないという時期は過ぎた。暫定税率廃止と道路特定財源の一般財源化は、日本の方向性を決める重要なテーマ。悔いを残さないようにじっくり議論を重ねていく必要がある」

ガソリン税を巡る攻防は、4月を迎えてもすぐには決着しそうにない。

《中島みなみ》

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