10年で68倍 東京都の二輪車駐車違反

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10年で68倍 東京都の二輪車駐車違反
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原付バイクを含む東京都内のオートバイ駐車違反摘発件数が、10年前と比べて68倍と激増しているが、警視庁、警察庁に対して行った情報公開によって明らかとなった。

06年6から放置違反金制度が導入され、違法駐車摘発に駐車監視員の巡回が始まった。実施当時、二輪車の駐車場整備は法律(駐車場法)が整っていなかったため、オートバイの駐車違反摘発が増えることは予想されていたが、改めてその急増ぶりに驚く。

集計では、違法駐車の摘発件数を、放置違反金制度導入以前は告知件数、その後は、告知件数と確認標章取付件数を合計したもので比較した。

その結果、東京都内のオートバイ駐車違反摘発件数は、98年に3875件で、01年までは1万件を超えなかった。02年に初めて1万3918件となった。それ以来、摘発は前年比2倍程度で増えていたが、06年6月に駐車監視員制度が導入されたとたんに10万件を超えた。07年は、1年間で26万6806件と、実に68倍に増加している。

警視庁が摘発するオートバイ違法駐車摘発件数は、確認標章取付件数だけを見ても、全国の48%を占めている。

同庁トップの矢代隆義氏は、警視総監に就任する前は、警察庁交通局長を歴任し、駐車監視員制度導入で国会答弁にも立った。矢代氏は参議院総務委員会で「(摘発数は)2倍程度に増えるだろう」と予測したが、警視庁では制度導入直前の05年と比較しても、5.6倍と四輪車の違法駐車摘発件数と比べて突出している。

ところが、警視庁はこうした二輪車の駐車違反摘発件数の急増ぶりを示す交通統計を作成せず、その実体は情報公開請求でしか明らかにされない。

駐車場整備の必要性を最も知っている行政からオートバイ駐車問題が提起されないことは、違法駐車摘発件数の急増に拍車をかける一因となっている。

《中島みなみ》

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