【PENTAX K20D 使ってみた 3】悩み甲斐あるレンズ モーターショーに最適は?

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【PENTAX K20D 使ってみた 3】悩み甲斐あるレンズ モーターショーに最適は?
【PENTAX K20D 使ってみた 3】悩み甲斐あるレンズ モーターショーに最適は? 全 11 枚 拡大写真

『レスポンス』編集部では、ジュネーブモーターショーおよびニューヨークモーターショーの取材に際して、この3月に発売されたデジタル一眼レフカメラPENTAX『K20D』の量産試作機および機材一式を使用した。インプレッション第3回では、PENTAXの特徴ともいえる豊富で個性的なレンズ群について触れたい。

◆DA 16-45mm AL F4を標準レンズに

『K100D』ではサードパーティの標準レンズ(17-70mm)を使用していたのだが、広角端のゆがみが少し気になっていたのと、インテリアを撮影するにはもう一息広い画角がほしかった。

そこで今回はPENTAX純正のDA 16-45mm AL F4を標準レンズとして使用した。17mmと16mm、広角側の差はわずか1mmだが、この1mmが非常に大きく、いままでどうしても撮れなかったインパネ全体が収まるようになった。また、広角側のゆがみが小さいところも美点だ。

最短撮影距離は28cmと近接撮影もそれなりにこなせるからインパネのスイッチ類やオーナメントなども寄って撮れる。テレ端は45mm(35mm換算で67.5mm相当)という数字を見るとちょっと物足りないかな、と思ったが、7:3のエクステリア(車両斜め前から撮った、一番全体デザインのわかる位置)はちょうど一番バランス良く見える。

画角だけではなく写りも非常に良く、シャープ。DA 40mm LimitedとDA 16-45mmの40mm付近の画質を比べたがほとんど差がない。365gという軽さも機動性を損なわない。ただし、広角側で鏡胴が伸びるうえにフードが大きいため、内蔵フラッシュを使用する際はケラれてしまう。クリップオンの外付けフラッシュは必須だ。

なお、K20DのカタログではこのDA 16-45mmが装着されている。だが、売られている「K20Dレンズキット」に標準レンズとして付属しているのはDA 18-55mm F3.5-5.6 AL IIとなっている。また、この画角にはPENTAXの最高峰、スターレンズもラインナップされている。DA★16-50mm F2.8がそれだ。理想の1本といえそうだが、機動性が重視されるモーターショー取材では、565gという重さはちょっとネックになりそうだ。

プレスカンファレンスやポートレートはDA★50-135mm ED AL F2.8 SDMを使用。静かでスムーズなフォーカシングはSDMならではで、一度経験すると、ボディ内蔵モーターを用いるレンズがやたらうるさく感じる。ようやくPENTAXユーザーも超音波モーターの恩恵にあずかれるようになった。夏頃に発売予定で、スターレンズ以外で初めてSDMを搭載するDA 17-70mmもその写りが気になるところではある。

単焦点については、モーターショーでは使う機会がなかなかない。強いて使うケースがあるとすればコンパニオンの撮影なのだが、被写体との距離がまちまちなためレンズ交換が面倒で、ついついズームレンズを多用してしまう。とはいうものの、普段の取材ではインタビューなどのポートレートではDA 70mm F2.4 が活躍する。個人的には、リーズナブルで明るいFA 50mmやFA35mm、新たに登場したDA 35mm Macroあたりも持ち歩き用として揃えたいレンズだ。

◆一度知ったら戻れない

K20Dの重量は715gで、ソニーの『α700』(690g)には及ばないものの、CANON『40D』(740g)、『OLIMPUS』E-3(810g)、『NIKON』D300(825g)など他メーカーの同級機よりも軽い。K100Dから持ち替えた際もボディの大きさこそ実感するが感覚的な重さはそれほど差がないように思える。レンズを含めた携帯性を考えると、K20D&DA 16-45mm(365g)という組み合わせの機動力はかなり高い。外付けフラッシュを装着すれば、丸1日撮影してもバッテリーグリップがなくてもなんとかバッテリーは持ってくれたので、省電力性能もなかなか。欲を言えば、K20Dの品位と性能を保ったままもう一声軽いとうれしいのだが…。

K20Dはハイアマ機という位置付けだが、入門機としてチョイスするというのも選択肢としてはありだろう。K20Dは発売から1か月あまりが経ち、価格も次第にこなれてきているから、コストパフォーマンス的に考えても非常に魅力。K100Dもいいカメラだが、K20Dの性能を知ってしまった今、入門機に戻れるだろうか。次の北京モーターショーを控え、そんな不安を感じている今日このごろだ。

《北島友和》

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