ブリヂストンから発売されたスポーツタイヤの『ポテンザRE-11』には、「シームレスステルスパタン」と呼ばれる新しいパターンが採用されている。
PSタイヤ開発第一部長の山岸直人さんは「ステルスパタンはF1やGP2のウエットタイヤでも採用されている技術で、市販タイヤとしてはRE-11で初めて採用しています。リブの間に3D化した見え隠れした溝(ステルスグルーブ)を継ぎ目なく配置することで、剛性分布を最適化させ、同時にウェット時の排水性を確保しています」
「また、外側にはコーナリング時のグリップ力を向上させるために横方向の剛性を高める大きなブロックのパターンを採用し、内側は初期レスポンスとウエット性能向上のためのデザインを採用しています。そのためパターンは左右非対称となっています」
「RE-11は、左右非対称デザインですが回転方向の指定がありませんので、タイヤを前後だけではなく左右で入れ替えてローテーションさせることも可能となりました」とコメント。
今回の取材ではドライ路面のテストしかできなかったので、実際にウエット性能は試すことができなかったが、ウエットの操縦安定性やブレーキング性能は従来品の『RE-01R』よりも向上しているようだ。
大きなブロックを左右非対称に配置しているので、静粛性が悪そうに見えるが、静粛性のレベルもRE-01Rよりもよくなっているという。何よりもこのアグレッシブなパターンは、スポーツカーによく似合うデザインだ。