【スーパーアグリF1撤退】鈴木代表、ホンダに感謝のいっぽうフライに不快感
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今回の会場は表参道駅近くの青山ダイヤモンドホール。同じ青山の名を有するが、2005年11月1日は地下鉄半蔵門線でひと駅だけ離れたホンダ本社が会場であった。地下鉄ひと駅の距離ではあるが、ホンダとの距離が大きく離れてしまったかのような印象さえ受ける。
しかし亜久里代表は、エンジン供給や技術支援を中心に「チームを支えてくれたホンダには最大限の感謝をしている」と語り、ホンダは最後の最後まで支援してくれたことを強調した。だが一方で、ホンダ・レーシングF1チーム(HRF1)のCEOであるニック・フライがSAF1の問題について様々な言動を繰り返していたことには、フライ個人に対しての嫌悪感を示している。
「僕は最大のパートナーであるホンダを信頼しているし、その判断には従う。でも、フライはあくまでHRF1のCEO であって、ホンダ(本社筋)のメンバーではない。僕にとってはフェラーリチームのCEOと同じ立場の人間になる。その彼が、なんで僕のチームのことをアレコレ言っていたのか、僕には理解できない。マグマグループを紹介してくれたことを感謝しますよ」と、亜久里代表は皮肉まじりにフライへの不快感を表明した。
これで佐藤琢磨もF1のレギュラーシートをシーズンの途中で失うこととなってしまった。メーカーの戦いが中心となった現代F1に殴り込みをかけた“日本の誇り高きプライベーター”、SAF1。亜久里と琢磨の大冒険は、最高位6位(07年カナダ)という成績を残し、2年半、39レースで幕を閉じる。
《遠藤俊幸》