【PENTAX K200D使ってみた(2)】K10Dゆずりの1020万画素CCDの実力は

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【PENTAX K200D使ってみた(2)】K10Dゆずりの1020万画素CCDの実力は
【PENTAX K200D使ってみた(2)】K10Dゆずりの1020万画素CCDの実力は 全 12 枚 拡大写真

1020万画素CCDを搭載

PENTAX『K200D』の撮像素子は1020万画素。『K10D』ゆずりのCCDユニットで、画像処理エンジンは『K10D』、『K20D』でも採用された“PRIME”を搭載している。最高感度はK10Dと同じくISO1600となる。

今回、PENTAXから借用したのはK200D本体と、バッテリーグリップ『D-BG3』、そしてレンズがK20Dのインプレッションの際にも使用した『DA 16-45mm F4 AL』。これらに加えて、個人所有のオートストロボ『AF360FGZ』で撮影に臨んだ。なおK20D/K200Dのレンズキットでは「DA 18-55mm F3.5-5.6 AL II」が標準となる。今回、ジュネーブ取材と同じレンズを借りたのは、K20Dの撮像素子との画質の違いを見極めるためだ。

撮影の舞台は北京モーターショー。アメリカやヨーロッパでのモーターショーとは異なり、北京では男女のコンパニオンが多数登場するので、人物を撮る機会が比較的多い。枚数の割合でいうと車両5割、人物3割、その他(風景・プレスカンファレンスなど)2割といったところだ。

◆繊細・緻密な造形物の描写でその実力を発揮

まず感じたのは、シャッターの半押しがK100Dに比べると若干浅くなったことだ。使い始めた当初、半押ししようと押し込んだら、シャッターがおりててしまうことが何度かあった。使ううちにすぐに慣れるので大きな問題ではないが、K100Dから持ち替える場合はちょっと注意が必要かも知れない。

シャッター音はK20Dに近く、K100Dで気になっていたミラーショックもかなり小さくなった。連写性能は2.8コマ/秒で、スペック的にはK100Dと同じだが、PRIME搭載による処理速度向上の恩恵か体感的にはK100Dよりも速い。なお、連写モードはK20Dと同じくLo/Hiの2段階で切り替えることができる。レリーズタイムラグはK100DとK20Dとの中間という印象だ。

気になるAF性能だが、K20Dのリニア感にはわずかにおよばないものの、K100Dと比べると迷うケースは断然減り、総じて満足できるレベルにある。

測距センサーや測距点は初代*ist Dから長年使っているSAFOX VIIIから変更はないが、合焦のスピード・精度はモデルごとに向上している。とくにK200Dの場合、AFからSDM、SR、ストロボ、背面液晶と各種のデバイスをよく単三電源で駆動させていると言うべきだろう。*ist DからK100Dまで引きつづいた610万画素CCDや、単三電池駆動、そしてAFエンジンと、ひとつの技術をチューニングによって機能改善していくPENTAXの姿勢は好感が持てる(逆に言えばコストや開発リソースが厳しいということになるのかも知れないが…)。

画質については、「鮮やか」モードでの色乗りのよさはK100Dとほぼ同じか、若干彩度が高い印象を受けた。撮影条件にもよるが、赤や黄のビビッドなボディカラーは飽和気味になりやすい傾向はまだ残っているものの、若干軽減されて階調が残るようになった。シルバーやブラックのつややかなボディ、ヘッドライトの造形など、繊細・緻密な造形物の描写では、1020万画素とPRIMEの実力を遺憾なく発揮する。

撮って出しのJPEG画像をK20Dと見比べてみたが、正直言ってノートPCの液晶ディスプレイで見た限りでは、ほとんど両者の区別は付かなかった。ISO800以上の高感度ではK20Dの方がほんの少しだけ粒状ノイズが出るように感じられるが、実用上はほとんど気にならないレベルだ。

さまざまなコスチュームをまとったコンパニオンの撮影には、ポートレートモードではなく、カスタムイメージの「雅(MIYABI)」で撮影。発色は鮮やかだがベタ塗りの派手さではなく、上品な絵づくりとなる。風景で「雅」モードを試すことはできなかったが、ユーザーならぜひ一度試してほしい撮影モードだ。

AE性能も確実に進化した。K100Dではブラケットが必須だったが、AE精度に優れるK200Dでは1枚撮りで済んでしまう。結果として撮影枚数を減らすことができ、ストレージの節約にもなる。写真を選ぶ手間も省けるから、仕事の効率も大きく増す。ダイナミックレンジ拡大機能はK20D同様、ハイライトでの描写に威力を発揮。プレスカンファレンスでコンセプトカーがスポットライトに当てれられて登場する、といったような場面はたいていハイライトが白飛びしてしまうのだが、これがみごとに抑えられていた。

《北島友和》

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