三井化学は、非晶性で光学特性の高いアペル(環状オレフィンコポリマー)のプラントを大阪工場内に新設、操業を開始したと発表した。
アペルは屈折率が高く複屈折が小さいという特徴から、DVDのピックアップレンズやカメラ付携帯電話用レンズを中心に情報電子関連分野の光学材料として需要が急拡大している。さらに、防湿特性を活かしたPTP(錠剤の包装パッケージ)、収縮性を活かしたシュリンクフィルムなどの機能性包装材料分野の市場の需要も大幅に増加している。
同社では、今後これらの市場は年率20%を越える伸長が見込まれるため、プラント新設により生産能力を増強した。アペルは現在岩国大竹工場で清算しているが、顧客への製品供給安定化のため、大阪工場にプラントを新設した。
新プラントの総投資額は約60億円で、生産能力は年間3000t。