フォードが提唱するスマートインターセクション

エコカー 燃費
フォードが提唱するスマートインターセクション
フォードが提唱するスマートインターセクション 全 4 枚 拡大写真

フォードモーターは独自に開発した「スマートインターセクション」と呼ばれる交差点安全システムを発表した。インカーコンピュータ、GPS、ワイヤレスコミュニケーションシステムを統合し、事故を減らして渋滞を緩和させよう、という試みだ。

デトロイトにあるフォードのリサーチ&イノベーションセンター付近に試験的に設置されたスマートインターセクションは、信号を受け取るためのデバイスを備えたテスト車に、付近の危険と思われる道路状況や渋滞状況などを送信する。

スマートインターセクションには信号モニター、GPSデータ、デジタルマップなどが備わっており、例えば車が交差点に近づいた時に信号が赤に変わる、と判断してそれを車に伝える能力などがある。

車のデバイスがスマートインターセクションからの信号を受け取ると、ただちにビジュアルおよびオーディオによってドライバーに注意を促す。

フォードはGM、ホンダ、ダイムラー、トヨタなどと共同でこのスマートインターセクションのスタンダードアーキテクチャー開発を行っているが、同時にインカーコミュニケーションシステムとしては「SYNC」のような独自技術も開発し、その組み合わせによって「アクティブセーフティ」と呼ばれる研究を継続的に行っている。

アクティブセーフティは、交通事故の40%、事故による死亡の20%が交差点付近で起こっているという過去の統計に基づいて開発された。交差点付近でドライバーに交通状況や信号が変わるタイミングなどを早めに伝える事で、ドライバーが少しでも危険を回避できれば、というのがその目的だ。

今回試験的に設置されたスマートインターセクションとテストカーによるデータを分析し、今後全米の交差点にこうしたデバイスを設置することに意義があるかどうかの結論を出す。すべての車に信号受信のためのデバイスやアラームのためのモニター、音声装置などを搭載する必要があるが、近未来の交通システムとして大きな注目を集めている。

《Sachiko Hijikata, US editor》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 新型アウディ『Q3』のインテリアを公開、「コラム式シフト」と新デジタルコックピットが目玉に
  2. 21車種・64万台超、トヨタ自動車の大規模リコールに注目集まる…7月掲載のリコール記事ランキング
  3. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
  4. 2.5Lエンジンを搭載する『インプレッサ』登場、米2026年モデルに「RS」
  5. シボレー『コルベット』がニュルブルクリンクで「米国メーカー最速ラップ」樹立
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. ブレンボが新ブレーキ開発、粒子状物質を削減…寿命も最大2倍に
  3. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  4. スズキ初のBEVはなぜ「軽EV」じゃない?『eビターラ』開発者が語る「EVの悪循環」と「スズキの強み」
  5. 湘南から走り出した車、フェアレディZやエルグランド…日産車体が量産終了へ
ランキングをもっと見る