中国“パンダ”の逆襲!…フィアット敗北

自動車 ビジネス 企業動向
中国“パンダ”の逆襲!…フィアット敗北
中国“パンダ”の逆襲!…フィアット敗北 全 2 枚 拡大写真

中国・石花荘の中間人民裁判所は28日、長城汽車(グレートウォール)がフィアットの意匠権を侵害していないとして、フィアットの訴えを退けた。同時に裁判所は、敗訴したフィアットに裁判費用1291ドルの支払いを命じた。

これは長城製の小型車『ペリー』(Peri)をめぐり、伊フィアットが『パンダ』に酷似しているとして伊トリノ・中国双方の裁判所に訴えていたもの。

ペリーをめぐっては先の7月18日、伊トリノの裁判所が『パンダ』の意匠権を侵害しているとして、ペリーがイタリアに輸入された場合1台につき1万5000ユーロ(約255万円)の罰金を課すことを決めた。つまり両国の裁判所でペリーに対する判定が分かれることになった。

フィアットの今後の対応は明らかにされていないが、イタリア側司法の判断に基づき、とりあえずペリーの上陸は防げるかたちだ。また長城も欧州市場を避けてペリーの販売を展開するものと思われる。

ただし、欧州圏内で最大の自動車保有率を示すイタリアではセカンドカー、サードカー需要が多く、過去にもロシアの『ラーダ』、ルーマニアの『アロ』など旧社会主義国製の一部格安モデルに人気があった。今日は、すでに長城のインポーターが他車種の販売のため稼動開始しているほか、南イタリア企業が奇瑞(チェリー)製SUV『ティゴ』のノックダウン生産を開始している。

それだけにフィアットは、今回のような意匠権以外でも中国メーカーの欧州進出に注意を払い続けるであろうことは確実だ。

《大矢アキオ Akio Lorenzo OYA》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 車検NGの落とし穴!? シート交換で絶対に知っておくべき新ルール~カスタムHOW TO~
  2. 21車種・64万台超、トヨタ自動車の大規模リコールに注目集まる…7月掲載のリコール記事ランキング
  3. これで公道走行可能だと? BMW『M2 トラック・パッケージ』がニュルに出現!
  4. 「衝撃の価格」中国メーカーの大型3列シートSUVが話題に!「むしろ経営が心配」の声も
  5. 「復活まじうれし!」「全色欲しい」新型スズキ『GSX-R1000』発表に、SNSは話題沸騰!
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  3. ブレンボが新ブレーキ開発、粒子状物質を削減…寿命も最大2倍に
  4. スズキ初のBEVはなぜ「軽EV」じゃない?『eビターラ』開発者が語る「EVの悪循環」と「スズキの強み」
  5. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
ランキングをもっと見る