がんばれニッポン! なんちゃって日本家電!

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近年イタリアやフランスでは一見日本系と見紛う家電ブランドが、大手家電チェーンを通じて流通している。

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イタリア全国に120店舗を展開する家電チェーン「ウニエウロ」は、ポータブルDVDプレイヤーをサマーセールの目玉に据えている。価格は69.9ユーロ(約1万1000円)で、ソニー製の189.9ユーロ(約3万2000円)から比べると、格段に安い。

そのブランド名は、ずばり「MATSUI」だ。同様に、他の量販店には、「NIKKEI」の扇風機、「TAMASHI」のカーオーディオが並ぶ。いずれも新興工業国製である。

いっぽう、量販店より先にそうした擬似日系ブランド家電を販売してきたアジア系雑貨店には、今もそうした商品が数多い。

東芝ならぬ「TOSHIKO」などは、劇画『課長島耕作』で主人公の勤務先である「初芝電器産業」と比肩するユーモアとも受け取れる。また筆者が購入したイヤフォンのパッケージは、一見SONYと見えるが、「Y」の部分が巧みにパンチで打ち抜かれていた。

総じて家電量販店のものは一定の品質水準に達しており、いっぽうで雑貨店の商品は、それ以下のものが多いという違いはある。だがいずれにしても、欧州の消費者の間に浸透した日本ブランドの高いイメージに依存したものであることは確かであろう。

なお「MATSUI」は製造する企業が、「松下」や、米国で販売する際に大リーグの松井秀喜選手にあやかろうとしたと思われる。だがイタリアやフランスではサッカー人気のほうが高いため、彼の地名度は低い。そのためこのままだと、MATSUIは「ゴジラ」を飛び越して家電のイメージが定着してしまう可能性は高い。

《大矢アキオ Akio Lorenzo OYA》

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