高速バス「WILLER EXPRESS」を運行するWILLER TRAVEL(ウィラートラベル)は、2008年度お盆期間:8月8 - 17日の10日間の実績をまとめた。
7月25日からの夏ダイヤで昼行便を中心に大幅増便した結果、取扱人員は約4万7000人と前年(約1万6000人)に比べて約3倍増となった。
2人以上のグループでの利用が50%(前年47%)を占め、小人の利用が前年比約260%となった。ガソリン高の影響で家族連れなどのマイカーによる遠出が、他の交通機関にシフトする傾向を裏付けた。
ウィラートラベルでは、ほかに利用増の理由として、高速バスが飛行機・新幹線に比べ経済的かつドアtoドアの利便性に優れていること、乗り心地を重視したシートを導入し、ゆとりのある旅行ができる移動手段として認識されたことをあげている。
夏ダイヤで増便した昼行便の取扱人員は全体の約3割(昨年は1割未満)を占めた。夜行便が出張・旅行ニーズとして計画的に利用されているのに対して、昼行便は予約から乗車までの期間が比較的短いという。このことからウィラートラベルでは、高速バスが生活により密着した、飛行機・鉄道に次ぐ第3の足として利用されているようだ、と分析する。
なおウィラートラベルの運行する高速バスは、都市間で高速道路を主に通行する貸し切りツアーバスであり、道路運送法に基づいて運行する路線バスではない。パッケージ観光ツアーの観光部分を除いたバス移動の部分だけといえ、旅行業法に基づいて乗車券を販売(旅行代金を徴収)する。路線バスと比べて価格や路線を弾力的に設定できる。