マツダ『ビアンテ』の開発責任者、清地秀哲さんは「ビアンテの走りは運転する楽しさと乗員全員の快適さを両立させることを主眼に置いて開発しました」と語る。実際に、ビアンテに試乗すると、その言葉が忠実に当てはまっていることが実感できる。
運転する楽しさという点では、ワイドトレッドと適度に引き締まったサスペンションを採用していることもあり、クルマの挙動がマイルドで、その動きが手に取るように分かる。背の高いミニバンにありがちなグラッとくるような急激なロール感もないので、山道でもリラックスして走ることができる。
トールタイプのミニバンということもあり、スポーティな乗り味ではないもののマツダのDNAでもある走る楽しさはキチンと表現されているのだ。
その上で乗員全員の快適さという面でも手抜かりはない。中でもクラストップレベルの静粛性の高さが魅力だ。エンジンの透過音が上手く抑えられており、遮音性も高いので車内での会話もスムーズに行うことができる。高速を走っても空力性能が優れているお陰で、風切り音が少なく快適な長距離ドライブを楽しむことが可能だ。
また、クルマがドライバーの意志に対して素直に動いてくれるので、同乗者たちも不安定な動きを感じることなく、落ち着いてドライブを楽しむことができる。このフィーリングはミニバンにとって不可欠なものであり、ビアンテにはその性能が高い次元で実現されている。