神戸製鋼のチタン合金、JAXAの宇宙輸送機に採用

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神戸製鋼は、同社のチタン合金製品がJAXA(独立行政法人宇宙航空研究開発機構)が国際宇宙ステーション(ISS)への物資輸送手段として開発中のHTV(H-II Transfer Vehicle)に採用されることになったと発表した。

HTVは、H-II Bロケットで2009年夏に初回打ち上げが予定されている無人の軌道間輸送機で、ISSへの生活物資や実験器具の輸送を担う。全長10メートル、最大径4.4メートルの円筒形状をしており、最大6トンの物資を運ぶことが可能で、今後年間1 - 2機の打ち上げが計画されている。

同機は推進モジュール内にメインエンジンの燃料を収める球形推進薬タンクが4個装備されており、このタンク用素材として軽量・高強度で耐食性の高い同社のチタン合金の採用が決まった。

この推進薬タンクは直径約1メートルで、同社は熱間鍛造で半球形を製造してIHIエアロスペースに納入、加工・溶接して球形の推進薬タンクを製作する。

難加工材であるチタン合金の製造には高度な鍛造技術、加工技術が必要だが、神戸製鋼は航空宇宙用途のチタン合金鍛造製品の豊富な経験と鍛造解析技術により、宇宙での過酷な使用条件に耐えられる最高レベルの品質・信頼性をクリアすることができたとしている。

神戸製鋼は1949年に国内で初めてチタンの研究開発に着手したパイオニアで、日本で唯一溶解から製品までを手掛ける総合一貫メーカー。航空宇宙用途の鍛造製品では、1959年に国内で初めてジェットエンジン用の素材の供給を開始して以来、多数の実績をもち、国内外の機体メーカー・エンジンメーカーのサプライヤー認定を保有している。

《レスポンス編集部》

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