【パリモーターショー08】BMW 7シリーズ 新型にハイブリッドコンセプト出現

自動車 ニューモデル モーターショー
【パリモーターショー08】BMW 7シリーズ 新型にハイブリッドコンセプト出現
【パリモーターショー08】BMW 7シリーズ 新型にハイブリッドコンセプト出現 全 10 枚 拡大写真

BMW AGは9月22日、10月2日から始まるパリモーターショーで『コンセプト7シリーズ・アクティブハイブリッド』を初公開することを明らかにした。ダイムラー、GM、クライスラーと共同開発したハイブリッドシステムを搭載しているのが特徴だ。なお新型7シリーズは今回のパリモーターショーが国際披露となる。

BMWは2007年から企業活動理念として「エフィシエントダイナミクス」という言葉を掲げている。これは、環境性能に優れた自動車を市場へ投入するだけでなく、製造段階から部品の1点1点に至るまで、環境負荷を低減させることを意味している。さらに、BMWならではの「運転する喜び」を高次元で実現させることも、エフィシエントダイナミクスの考え方だ。

BMWはすでにディーゼル車を中心にエフィシエントダイナミクス仕様を投入しており、世界累計販売台数は100万台を突破している。

さて、新型7シリーズのハイブリッドだが、2007年9月のフランクフルトモーターショーで公開された『コンセプトX6アクティブハイブリッド』と基本は同じ。「750i」や『X6 50i』に搭載される4.4リットルV8直噴ガソリンツインターボ(最大出力407ps、最大トルク61.2kgm)に電気モーター(最大出力20ps、最大トルク21.4kgm)を組み合わせた。システム全体では最大出力427ps、最大トルク82.6kgmを発生する。

7シリーズ・アクティブハイブリッドもX6と同様に2モードハイブリッド方式を採用。ミッションケース内に小型モーターを2個レイアウトし、低速用と高速用を使い分ける。発進時を含めてモーターだけで走行する低速域では7シリーズの重いウェイトに対応した十分なトルクを発生。高速域ではエンジンをアシストし、フラッグシップサルーンにふさわしい力強い加速を実現する。

X6のシステムとの違いはダイムラーと共同開発したマイルドハイブリッド機構を追加している点だ。エンジンの自動オン/オフ機能やアイドリングストップ機能、回生ブレーキなどを採用。BMWは「ベースの750iと比較して、約15%燃費を引き上げた」と語っている。ということは、燃費は欧州複合モードで10.1km/リットル程度と予想される。

トランク床下に搭載されるバッテリーは小型高性能なリチウムイオンに進化。後方衝突時の安全性に配慮して、アルミ製の強固なケース内に置かれる。室内スペースはベース車の7シリーズと同容量を確保している。

BMWは市販時期について、「2009年後半」と説明。BMWの究極のエフィシエントダイナミクスは水素自動車だが、本格的な普及にはまだまだ時間がかかることを考えると、このハイブリッドが現実的選択肢といえそう。ダイムラーがメルセデスベンツ『Sクラスハイブリッド』を2009年6月に発売すると明言していることもあり、ドイツ製高級車にもハイブリッド旋風が巻き起こりそうだ。

《森脇稔》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 日産 リーフ 新型をライバルと比較…アリア、テスラ、bZ4Xと何が違う?
  2. 15歳から運転できる「小さいオペル」に興味アリ!「通勤用にこういうのでいいんだよ」など注目集まる
  3. 【スズキ ソリオ 新型試乗】乗り心地と静粛性はクラストップ、だが「損をしている」と思うのは…中村孝仁
  4. ついにハイブリッド化! 新型トヨタ『ランドクルーザー300』の発表にSNSでは「バク売れの予感」など話題に
  5. 伝説のACコブラが復活、「GTロードスター」量産開始
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
  2. 茨城県内4エリアでBYDの大型EVバス「K8 2.0」が運行開始
  3. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
  4. 独自工会、EV減速でPHEVに着目、CNモビリティ実現へ10項目計画発表
  5. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
ランキングをもっと見る