スズキの新型『ワゴンR』は、『パレット』と同じ新型プラットフォームを採用したことにより、2400mmのロングホイールベースを持ち、室内のパッケージングも大幅に進化している。
新型ワゴンRのチーフエンジニアを務めた大西 伊知朗さんは「新型ワゴンRは室内長を105mm拡大し、前後間の乗員距離も140mm拡大することができました。さらに後席はセンタートンネルの段差をなくしたフラットなフロアを実現していますので、後席に座っていただければ、すぐに広くなったことを実感していただけると思います」
「また、シートのスライド量も前席で40mm、後席で25mm増やしていますので乗る人の体格や荷物の量に合わせて最適なポジションを取っていただくことが可能です。また、後席はステップの高さを30mm下げ、フロアとの段差をなくしていますので、小さなお子さんでも乗り降りがしやすくなっています」とコメント。
実際に新型ワゴンRの後席に座ってみると、先代に比べて広々としており居住性は大幅に向上している。特にフラットなフロアと段差の少ないステップ部分により、後席は居心地の良い空間に進化している。
先代でも採用された後席を可倒する際に同時に座面が沈みこんでくれる機能や、助手席を前に倒して長尺物を積める機能も踏襲されている。単純な広さという点ではライバルのダイハツ『ムーヴ』に届いていない面もあるが、ワゴンRでも十分な広さがあり、シートアレンジはムーヴよりも簡単に扱える部分も多い。
ワゴンRは軽ハイトワゴンの人気を作り上げた先駆け的なモデルだけに、パッケージングに関してはライバルに勝るものを持っている。