フォルクスワーゲンが発売したコンパクトSUV『ティグアン』のアピールポイントのひとつが、卓越したオフロード性能だ。
ティグアンにはFF車の設定はなく、全車4モーションと呼ばれる4WDシステムを装備し、さらにボタンひとつでヒルディセントアシストなど、オフロードを楽に走るための5つ走行支援システムを起動させることができる「オフロードモード」が用意されている。
オフロードモードを起動して悪路が設定されたテストコースに入ってみると、確かにスムーズにオフロードを走ることができる。このモードではアクセルの踏み始めの反応が穏やかになるので、むやみにホイールスピンを起こすことなく加速を得ることができ、急な坂道ではATも低めのギヤを選択してくれる。
エレクトロニックデフロックもわずかなスリップでも作動を開始し、ABSも若干ロックしている時間を長めに取ってオフロードでの制動距離を短くしてくれる。また、パーキングブレーキのオートホールドをオンにしておけば、急な上り坂でもブレーキを保持してくれるので容易に発進することが可能だ。
フォルクスワーゲングループジャパン マーケティング統括部の丸岡直樹さんは「ティグアンはデザイン的にもアプローチアングルやディパーチャーアングルを大きく取っておりますし、バンパー下にはアンダーガードも装備しています。ティグアンはオンロードの走行安定性だけではなく、優れた悪路走破性も備えているSUVです」とコメント。
実際に、ティグアンは様々な電子デバイスだけではなく、悪路にも適したスタイリングが採用されているので、激しい上り坂が続くようなオフロードでもリラックスして走ることができる。
SUVとしては最低地上高が170mmと低く、サスペンションストロークの伸び側も長くはないので、激しいモーグル状の路面ではスタックしがちにはなるが、FFベースの都市型SUVとしては優秀な悪路走破性を備えているモデルだ。