11月20日から発売されるトヨタ『iQ』。10月15日に幕張メッセで華麗な発表会が行なわれたが、ターゲットユーザーやライバルについて同社スタッフに聞いてみると、誰もが「ターゲットもライバルもない、クラスレスなクルマ」と口を揃えるばかり。
同発表会に出席していた複数の販売担当スタッフに、現時点で想定するユーザーをそれぞれ答えてもらった。その返答は様々で、やはり年代や家族構成などを特定することはできなかったが、iQに乗る人をイメージするヒントとなる言葉もあった。まずは2人の販売担当者の言葉を挙げてみよう。
ある販売担当者は、団塊世代を中心とした男性に注目していた。「ターゲットは“足”としてのクルマをすでに持っている人。セカンドカーとしてiQを購入する人たちでしょうね。例えば、『ヴィッツ』より荷物は入らないけど、ヴィッツにはない“クルマの価値”に共感してくれる人たちとか。年代は意外と年配の男性たちに人気かもしれない。エリアはどこも平均に売れていくと思う」。
また、別の担当者は、「20代、30代の独身女性がターゲットかもしれないね。あとは奥さんのセカンドカーとして。団塊世代や年金世代はふたを開けてみないとわからないという感じ」と語った。
いっぽうで、同じ担当者はiQへ乗り換える人たちについて、ある車種を挙げて話していた。
「ひとつはヴィッツから。それから、実は『ビスタ』のユーザーがまだ結構いる。その人たちは、もう子離れもして夫婦2人になっているだろうから、ビスタからダウンサイジングを考えていて、なおかつ個性を大事にする人たちがiQに乗り換えてくるのではとも想定している。もちろん、初めてクルマを購入する人たちも狙っていきたいけど」
「2台目のクルマ」「小さいクルマへ乗り換え」を考えているユーザーに、iQが主張するプレミアム性をどうPRしていくかが気になるところ。