三菱重工、完全ドライカットのギヤシェーパを開発 小型ワークを高速加工

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三菱重工、完全ドライカットのギヤシェーパを開発 小型ワークを高速加工
三菱重工、完全ドライカットのギヤシェーパを開発 小型ワークを高速加工 全 1 枚 拡大写真

三菱重工業は、切削油を一切使わない完全ドライカットのギヤシェーパSEシリーズで、対象ワーク最大径150mmの「SE15A」を開発した。また、ドライカットホブ盤「GE25A」に面取装置を組み込んだ新機種も追加した。10月30日に開幕するJIMTOF2008(第24回日本国際工作機械見本市)で発表する。

SE15Aは小型ワークの高速加工を実現した。生産形態に応じて柔軟にレイアウトできるよう2タイプの周辺機器配置を標準設定した。面取装置付GE25Aは、サイクルタイム40秒の高速で高精度な乗用車用ファイナルギヤのホブ(歯切り)加工が可能。その後の独立した面取工程を機内に収めることで、面取盤が不要となり、加工ラインを大幅にコンパクト化できる。

SE15Aは完全ドライカットにより、工具の摩耗防止や切粉の洗浄を目的に使用される切削油が不要なため、加工時のオイルミストや使用後の廃油がなく、クリーンな作業環境と環境負荷低減を実現するとしている。切削油ポンプ、切削油クーラーなど関連設備の電力も必要ないため、従来のウエット機に比べ20%の省エネが図れる。

主軸駆動系にはサイレントシャフトを装備して振動・騒音を低減、従来機の1.5倍である最大毎分2000ストロークでの高速加工が安定して行える。機械本体は従来機に比べ15%コンパクト化した。周辺装置を本体と一体化し、搬送装置をモジュール化することで、生産ライン編成を容易にした。

ユーザーインターフェイスには、機械の状態が一目でわかるグラフィック表示と、加工条件設定を簡単にする「おまかせソフト」を搭載し、操作性とメンテナンス性の向上を図った。

面取装置付GE25Aは、対象ワーク最大径が250mmで、乗用車のファイナルギヤを高精度(JIS N8級)に、250m/分の高速で完全ドライ加工できる。ワーク自動交換用リングローダの旋回割り出し位置を従来比2倍の4か所に増やし、ホブ切り後のワーク拠出点を面取ステーションとする4ステーションリングローダを採用した。ホブ加工中に面取り作業を実施する仕組みにより、生産性の向上とラインの省スペース化を図った。

《レスポンス編集部》

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