【トヨタ クラウン 試乗】先代支持ユーザーは失望するかも…島下泰久

試乗記 国産車
【トヨタ クラウン 試乗】先代支持ユーザーは失望するかも…島下泰久
【トヨタ クラウン 試乗】先代支持ユーザーは失望するかも…島下泰久 全 8 枚 拡大写真

第一印象は「昔の『クラウン』が帰ってきた」。ロイヤルシリーズのあらゆるショックをふんわり吸収する、いかにもクラウンらしい乗り心地がその一番の要因だ。

ただし、本当に昔に戻ってしまったわけではない。プラットフォームは先代の流用だけに、しっかり真っすぐ走り、コーナリングも危なげないという資質は受け継がれている。

この走りに象徴されるように、新型は長年のクラウン党からもたらされた先代への不満を丁寧に消し去る、いかにもトヨタらしいクルマづくりが試されている。

しかし、それはすべてを一新して新しい、世界基準で戦えるクラウンをつくり出した先代支持のユーザーを、あるいは失望させるかもしれない。

電子制御の積極的な活用による、とくに安全性能の大幅な向上は目を見張るし、クルマの完成度も低いとは思わないが、先代で得た新しいプロポーションの単なるお化粧直しとも見える外観や、さらには精神性とでも言うべき部分において、そう思わせるのである。

■5つ星評価
パッケージング:★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★
フットワーク:★★★
オススメ度:★★★

島下泰久│モータージャーナリスト。
クルマの基本である走りの楽しさから、それを取り巻く諸々の社会事象、さらには先進環境・安全技術まで、クルマのある生活を善きものにするすべてを守備範囲に、専門誌から一般誌、各種ウェブサイトなどに執筆。著書に『極楽ガソリンダイエット』(二玄社刊)。

《島下泰久》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 【日産 ルークス 新型】「ルークスはパイクカー」開発デザイナーが立ち返った“軽ならではのデザイン”とは
  2. 日産『リーフ』新型、米国EV最安値の約440万円から…今秋発売へ
  3. 「本当に世に出るとは」わずか1トンの車体に800馬力V12を搭載、「超アナログ」なスーパーカーにSNS沸く
  4. 「アルパインスタイル仙台R4」がグランドオープン、待望の仙台エリアへ出店
  5. 三菱『デリカミニ』がフルモデルチェンジ!「やんちゃ坊主」感アップ、走りも三菱らしく進化
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る