ホンダの新型『オデッセイ』には、目立つところでは「モーションアダプティブEPS」と「マルチビューカメラシステム」など、いくつかの新装備が採用されている。
新装備のモーションアダプティブEPS(EPS:電動パワーステアリング)は、VSA(横滑り防止装置)と協調制御を行い、オーバーステアやアンダーステアが発生した際に、安定方向にステアリングの操舵力をアシストする装置で、全車に標準装備されている。
雪道などで、車両の挙動の乱れに対してステアリングの操舵力をアシストしてくれるのでドライバーに安心感をプラスしてくれる装備といえる。
また、メーカーオプションのホンダHDDインターナビには、前後左右に取り付けられた4つのCCDカメラによる「マルチビューカメラシステム」が装備された。これは4つのカメラからの映像を元に、フロントや車両側面の死角をナビ画面に表示してくれたり、日産の『アラウンドビューモニター』のように車両を上空から見たような映像を表示することで、車庫入れを支援してくれるモードが用意されている。
先代モデル登場時に話題を集めた3列目シートの電動格納機能や電動テールゲートなどは、新型では採用されなかった。確かに、3列目シートの電動格納機能は、頻繁に操作する必要性を感じる人は少ないだろうし、各部を電動化することによる重量増も避けられないだろう。
ミニバンに対する要求が肥大化してくなか、セーフティデバイスやドライバー支援などにつながる装備を充実させたこれら装備の見直しは、クルマとしての基本性能を徹底させたというオデッセイの方向性を示している。