【日産 ムラーノ 新型発表】レザーのギャザーに見るデザインの進化

自動車 ニューモデル 新型車
【日産 ムラーノ 新型発表】レザーのギャザーに見るデザインの進化
【日産 ムラーノ 新型発表】レザーのギャザーに見るデザインの進化 全 4 枚 拡大写真

日産の主力SUV、新型『ムラーノ』(9月29日発売)は、日産のデザイン改革路線の中で生まれてきた初代の流れを継承したモデル。そのデザインへのこだわりは、内外装のデザインコンセプトにとどまらず、細部に至るまで貫かれている。

その好例として挙げられるのが、レザーインテリアの仕立てだろう。レザーインテリアというと、革の表面の感触は気持ちがいいが、クッション感となるとやや張りが強く感じられるケースが多い。新型ムラーノの本革シートやトリムは、そういう“違和感”を解消するため、随所にギャザー(ひだ)が付けられ、張りを感じさせない柔らかな仕立てとなっている。

「実はこのギャザーをきれいにつけるのは、意外に難しいんです」。こう語るのは、デザインを担当したプロダクトデザイン部の湯川睦夫氏。

「クルマの個体によってある程度パターンが変わってしまってもいいのであれば、ギャザーはそんな難しいものではありません。が、私たちはムラーノのギャザーにもデザイン性を持たせようと考えました。一例がドアトリム。扇形にギャザーを付けているのですが、最近まではこの形を機械による縫製では作ることができなかったんです」

ギャザーにもデザイン性を---というデザイン部門のこだわりを量産車に反映させることができたのは、デザイン、開発、生産技術の各部門の連係プレーの賜物だったという。

「これからはムラーノだけでなく、いろいろなクルマに、本来は大変にコストのかかる手縫いでしか実現できていなかった、超高級車ライクなレザーインテリアを幅広く採用していけるようになりました。日産のデザイン改革にこれからも期待してください」(湯川氏)

《井元康一郎》

井元康一郎

井元康一郎 鹿児島出身。大学卒業後、パイプオルガン奏者、高校教員、娯楽誌記者、経済誌記者などを経て独立。自動車、宇宙航空、電機、化学、映画、音楽、楽器などをフィールドに、取材・執筆活動を行っている。 著書に『プリウスvsインサイト』(小学館)、『レクサス─トヨタは世界的ブランドを打ち出せるのか』(プレジデント社)がある。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 狭い道! 制限1.9mだが何かがおかしい…東京都小金井市
  2. 4億円オーバーのV12エンジン搭載「完全アナログ」なハイパーカー登場!
  3. ポルシェ、新型『911カップ』発表…520馬力にパワーアップ
  4. トヨタ『ハリアー』6年ぶりのフルモデルチェンジへ…注目ニュースベスト5 2025年上期
  5. マッスルカーにはやっぱりエンジン!新型『チャージャー』登場に「センス抜群!」「これなら日本でも」など反響
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る