首都高、二輪車の24%が、使うのはETCカードだけ

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首都高速会社(佐々木克己社長)の調査では、オートバイ利用者に顕著な利用方法も浮き彫りになっている。それは、車載器を装着せずETCカードだけの利用(以下カード利用者)が、かなりの割合を占めることだ。

同社の調査によると、二輪車ETCサービス開始1年後が経過する07年10月のカード利用者は31.1%。ETC車載器装着車(20.8%)を上回っていた。

同年11月、同社はETCカードの暫定割引を廃止した。それまでは二輪車専用の車載器が市販されていなかった時期の過渡期的な対策として、車載器が装着されていなくても、カード利用で時間帯割引など車載器装着と同様の割引が受けられた。

首都高速の通行料は普通車700円だ。しかし、現在は車載器を装着してETCレーンを通過するだけで、無条件で割引が適用される。時間帯によるが、ラッシュ時でも3%、日曜休日なら20%の割引だ。一般レーンでカード利用だけでは現金利用と同じで割引はゼロだ。

しかし、暫定割引廃止後もカード利用者は25.9%(08年4月)、23.6%(08年10月)と、利用車全体の5台に1台はカード利用者だ。「オートバイだと現金を出すのが面倒。でも、首都高速ではクレジットカードが使えないからETCカードを使っている」と、あるオートバイ利用者は言う。

だが、四輪車でのカードのみ利用は、わずかに2%程度。四輪車と二輪車では大きな格差がある。現金収受がめんどうであることはわかっていても、カード利用者はそのスタイルを変えていない。

既報のとおり、ETC車載器を装着車増加の半数以上は、現金利用者からの転換だ。カード利用者が現金支払いに不便を感じてることは確かだから、今後は、カード利用者をどうやって車載器装着につなげていくかが課題となる。

《中島みなみ》

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