【アウディ A4 試乗】アバントが一歩抜きにでた…九島辰也

試乗記 国産車
【アウディ A4 試乗】アバントが一歩抜きにでた…九島辰也
【アウディ A4 試乗】アバントが一歩抜きにでた…九島辰也 全 5 枚 拡大写真

新型アウディ『A4』最大の変更ポイントはパッケージングの見し。フロントサスペンションとエンジン搭載位置の関係を改め、ロングホイールベース化している。フロントミッドにエンジンをマウントすることで、クルマの中心に近いところに重い物を集めるということだ。

よって前後ともオーバーハングは切り詰められれる。で、慣性モーメントのコントロールという効能を生んだ。ヨーイングを極力抑えることで、走行安定性を高めている。

つまり、新型A4は“走り”で勝負ということだ。実際、2.0リットルターボのFFでも数値以上のエンジンパフォーマンスと軽いフットワークを見せるし、V6+クワトロも回転数を上げていけばよりスポーティな顔を見せる。後者はワインディングも相当攻められるから楽しい。また、ロングホイールベース化にともない居住性の向上というメリットも生まれた。「なるほど」の空間である。

とはいえ、デメリットもないわけじゃない。結論からいうとクルマがデカくなった。メルセデス『Cクラス』やBMW『3シリーズ』といったライバルよりもサイズアップしている。となると、このクラスのメリットが削がれる。都心部でも扱いやすいこれまでのサイズが魅力だったからだ。

では新型A4は“買い”なのか?というと、その答えはYES。特にアバントのメリットは大きい。パッケージングの変更で“走り”が上がり、サイズアップで積載性が向上しているのだから申し分なし。“ワゴン”と“ツーリング”に対し、“アバント”が一歩抜きにでたといった感じだ。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★★★

九島辰也│モータージャーナリスト兼コラムニスト
日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員、2008-2009日本カーオブザイヤー選考委員。外資系広告界社から転身、自動車専門誌編集長、メンズ誌『LEON』副編集長などを経験する。愛車は993型ポルシェ『911タルガ』他。趣味はサーフィンとゴルフ。東京・自由が丘出身。

《九島辰也》

九島辰也

九島辰也|モータージャーナリスト 外資系広告会社から転身、自動車雑誌業界へ。「Car EX(世界文化社 刊)」副編集長、「アメリカンSUV(エイ出版社 刊)」編集長などを経験しフリーランスへ。その後メンズ誌「LEON(主婦と生活社 刊)」副編集長なども経験する。現在はモータージャーナリスト活動を中心に、ファッション、旅、サーフィンといった分野のコラムなどを執筆。また、クリエイティブプロデューサーとしても様々な商品にも関わっている。趣味はサーフィンとゴルフの“サーフ&ターフ”。東京・自由が丘出身。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 伝説のACコブラが復活、「GTロードスター」量産開始
  2. トヨタ『ランドクルーザー300』初のハイブリッド登場!実現した「新時代のオフロード性能」とは
  3. 日本にはないアバルトの高性能SUV、『パルス アバルト』が大胆イメチェン!
  4. ようやくですか! 新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』日本仕様初公開へ…土曜ニュースランキング
  5. 【BYD シーライオン7 新型試乗】全幅1925mmの堂々サイズも「心配無用」、快適性はまさに至れり尽くせり…島崎七生人
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
  2. 独自工会、EV減速でPHEVに着目、CNモビリティ実現へ10項目計画発表
  3. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
  4. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  5. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
ランキングをもっと見る