レアメタルを使わない小型モータを開発 日立製作所と日立産機システム

自動車 ニューモデル 新型車
レアメタルを使わない小型モータを開発 日立製作所と日立産機システム
レアメタルを使わない小型モータを開発 日立製作所と日立産機システム 全 1 枚 拡大写真

日立製作所は、日立産機システムと共同で、モータの心臓部分である鉄心(コイルを巻いた鉄の芯)に、レアメタルを含む磁石を用いなくとも、モータの効率を高めることができる技術を開発したと発表した。

アモルファス金属と呼ばれるエネルギーの損失が少ない特性を持つ金属を採用することで、従来モータに用いていたネオジウムやディスプロシウムなどのレアメタルを含む磁石を用いる必要がなくなる。

アモルファス金属は、規則正しい結晶構造を持たない金属で、エネルギーの損失が少ないという特性を持つことから、モータの効率を高めるのに有用な金属である。ただ、強度が高く加工が困難なことから、これまでモータ用途では実用化されていなかった。

今回、日立と日立産機は、アモルファス金属を巻いて鉄心状に形成する「巻鉄心技術」を開発し、切断、切削などの加工をしないでアモルファス金属をモータの鉄心に応用することを可能にした。これにより、従来モータに用いていたレアメタルを含む磁石を使わないモータを実現した。
 
また「三次元磁界解析技術」を開発し、アモルファス金属の高透磁率性と低飽和磁化特性を最大限に考慮することによって、モータの効率を約5%向上できると、している。
 
産業機器や、家電、自動車など幅広い分野における小型モータ搭載機器のさらなる省エネルギー化を実現する技術で、レアメタルなどの希少な資源の保全にも貢献する。

《レスポンス編集部》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. ハイエースの牙城を崩すか、個性的デザインの「EVバン」が日本上陸…キア『PV5』発売は2026年春
  2. スズキが新型「軽EV」を世界初公開へ、2026年度内に量産化、軽商用EVも…ジャパンモビリティショー2025
  3. ヤマハ発動機が新型3輪オープンカー、「AIで成長する」2輪車を世界初公開! 大型EVバイクなど16モデルずらり…ジャパンモビリティショー2025
  4. 寂しさ45%、読者の感情:レクサス『LS』生産終了…「時代の流れ」「次への期待」が交錯
  5. Z32ファン感涙、レトロ感あふれる『フェアレディZ』が話題…9月の新型車記事ベスト5
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る