住友金属工業と住友商事は、米国のクランクシャフト機械加工メーカーであるノートン・マニュファクチャリング社の買収について昨年8月にノートン社と基本合意しましたが、買収を完了したと発表した。
これに伴ってノートンは社名を「SMIクランクシャフト」に変更した。出資比率は住友金属が60%、住友商事が40%。買収で住友金属は、母材製造から鍛造、機械加工まで、クランクシャフトの一貫製造体制を確立した。
住友金属は自動車用クランクシャフトの分野で、世界で8%とトップクラスのシェアを持つが、北米市場は、住友商事との合弁会社であるインターナショナル・クランクシャフトによる現地生産と、住友金属の製鋼所からの輸出で対応している。
従来、クランクシャフトの機械加工工程(旋削、研磨、熱処理)は、自動車メーカーやエンジンメーカーで行うケースが大半だったが、最近では、北米で設備投資の抑制やコスト削減のため、外製化する傾向が強まっている。
住友金属は今回の買収で、最終製造工程である機械加工に初めて進出し、母材製造から鍛造、機械加工までの一貫製造体制を確立した。