日産、超低貴金属触媒を開発…新型 キューブ に採用

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日産、超低貴金属触媒を開発…新型 キューブ に採用
日産、超低貴金属触媒を開発…新型 キューブ に採用 全 2 枚 拡大写真

日産自動車は、従来の約50%の貴金属の使用量で、クリーンな排出ガスを実現する「超低貴金属触媒」を世界で初めて実用化し、19日に発表する新型『キューブ』に採用すると発表した。

世界中で使用される貴金属のうち、自動車用途で使用されているのは、Pt(プラチナ)が約50%、Rh(ロジウム)が約80%となっており、貴金属の採掘可能量に限界があることや価格高騰を背景に、使用量の抑制は自動車技術の重要な課題となっている。
 
従来の触媒は、走行を重ねるうちに、熱によりプラチナなどの貴金属が凝集して排出ガスとの接触面積が減少し、浄化処理性能が低下していた。このため、初めからその劣化分を見込んだ量の貴金属を使用している。
 
今回開発した超低貴金属触媒は、貴金属を付着させる基材のまわりに物理的な仕切りを設けることで、貴金属の凝集による排出ガスとの接触面積の減少を抑え、貴金属量を半減することが可能となる。超低貴金属触媒は、貴金属をのせた基材が、鳥の巣に守られた卵のようにしきり材によって区切られた構造となっている。
 
新型キューブでは、床下触媒での貴金属総使用量を1.3gから0.65gと半減しながらも、2005年基準排出ガス75%低減レベル(SU-LEV)を達成している。
 
この技術は日産独自のもので、触媒に使われるプラチナ、ロジウム、Pd(パラジウム)の全ての貴金属に適用可能。ガソリンエンジン、ディーゼルエンジンのほか、自動車以外の触媒についても適用が可能な汎用性の高い技術だとしている。
 
超低貴金属触媒は横浜工場で生産し、順次国内向けコンパクトカーに採用を拡大するとともに、コンパクトカー以外での採用や他業種への外販も検討していく。
 
この技術開発はルノーとのアライアンスの一環として取り組んでいるもので、将来的にはルノー車への採用も計画している。

《レスポンス編集部》

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