フォルクスワーゲンオブアメリカは、19日に開幕するロサンゼルスモーターショーに『トゥアレグTDI』の『トロフィートラック仕様』を出品する。世界一過酷なオフロードレースといわれる「バハ1000」に参戦するために開発されたマシンだ。
バハ1000はメキシコのバハカリフォルニア州エンセナダを起点に、総走行距離1000マイル(約1600km)を2日間、昼夜を通して走り抜き、最も早くゴールした者が勝ちというレースだ。コースのほとんどが砂漠で、完走率の非常に低い厳しい競技として知られる。
VWは第41回のバハ1000では、「バハ・トロフィートラック」の最高峰クラスに参戦予定。そのためのモンスターマシンを完成させた。
エンジンは5.5リットルV12TDI。最大出力550ps、最大トルク86.4kgmを発生する。2563kgの超ヘビー級ボディをバハで高速走行させるためには必要なスペックだ。
市販車とは異なり、耐久性を高めるために、強固なロールケージで組み上げたフレームシャシーに、ボディを載せる方式を採用。サスペンションはフロントがダブルAアーム、リアが4リンクに交換されており、FOXレーシング製ダンパーとアイバッハ製スプリングで強化された。
カリフォルニアのVWデザインセンターが設計したボディは、トゥアレグのイメージを残しながらアグレッシブに変身。ボディサイズは全長5410×全幅2337×全高1981mm、ホイールベース3175mm。市販車よりも、ひと回り大きくなっている。
2008年のバハ1000は11月21 - 22日に行われる。果たして、トゥアレグはどんな活躍を見せてくれるだろうか。