【COTY 選考コメント】iQ は5点が最高…河村康彦

自動車 ビジネス 企業動向
【COTY 選考コメント】iQ は5点が最高…河村康彦
【COTY 選考コメント】iQ は5点が最高…河村康彦 全 3 枚 拡大写真

実は今年のイヤーカーであるトヨタ『iQ』に投じたのは5点。が、そんな得点は自分の考えの中では、現在のこのクルマに対する“フルマーク”に相当するもの。

というのも、こうしたモデルの場合、「駐車が便利」であるとか「税金が安い」といった明確なインセンティブが提示されないと、多くの人はその購入にはなかなか踏み切り難いはず。ところが、「都市部は全面的に路上駐車が禁止」で「軽自動車のみに突出した優遇税制を適用」という日本においては、残念ながらiQというモデルは『その特長を生かしきれない』のだ。

すなわち、iQに残り5点を与えるためには「それを生かすためのインフラ構築が不可欠」と自分は判断した。例えばトヨタが、iQの導入とセットで一部の自治体に限ってでも良いから「全長3m以下のクルマは駐車禁止の適用除外」、あるいは「税制面で優遇措置を与える」といったシステム作りを働き掛けた実績があれば、ぼくはこのモデルに迷いなく10点を与えていただろう。
 
というわけで、トップ点を逃したiQに代わって(?)10点を与えたのはジャガー『XF』。「これからのジャガーはこう変わるんだ」という強い意欲を見事に表現したデザインと、世界屈指のスポーツサルーンとして満足すべき“人とクルマの一体感”がとても濃密なドライビングの感覚に、すっかり魅了されてしまったのだ。
 
以下、シトロエン『C5』が6点で日産『GT-R』とスバル『エクシーガ』が2点ずつ、というのが今年の自分の全配点。ちなみに、「スポーツモデル大好き!」の自分にとってもGT-Rの「全開にしないと楽しくない」という“特性”は、今の時代には大・大・大減点!

河村康彦|モータージャーナリスト
1985年よりフリーランス活動を開始。自動車専門誌を中心に健筆を振るっているモータージャーナリスト。ワールド・カーオブザイヤー選考委員、インターナショナル・エンジンオブザイヤー選考委員。

《河村康彦》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 21車種・64万台超、トヨタ自動車の大規模リコールに注目集まる…7月掲載のリコール記事ランキング
  2. 約10万円で200km以上走るEVバイク登場に「現実的な選択肢」、ベトナムから日本上陸に期待の声
  3. ホンダ『N-ONE e:』の価格を予想、280万円台からか…実質ガソリンモデル並み?
  4. 「復活まじうれし!」「全色欲しい」新型スズキ『GSX-R1000』発表に、SNSは話題沸騰!
  5. スバル『フォレスター』に早くも「理想の姿」と話題の特別仕様、「最初から出してよ!」の声も
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  3. ブレンボが新ブレーキ開発、粒子状物質を削減…寿命も最大2倍に
  4. 栃木ホンダ販売、テラチャージの急速充電器設置…EV充電環境を強化
  5. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
ランキングをもっと見る