ITSジャパンは『第7回ITSシンポジウム2008』を日本大学津田沼キャンパス(千葉県習志野市)において、12月4日と12月5日の2日間にわたって開催している。
このイベントは、ITS学会の旗揚げを目指す“学”と“産”の研究者および技術者がITSについて論じ合うために開かれたもので、約300人の参加者がITSに関するこれまでの研究結果を発表し合う。
シンポジウム開催に先立ち、実行委員長の景山一郎氏(日本大学生産工学部教授)が開会の挨拶を述べ、この中で景山氏は「ITSは人間に幸福をもたらすためにあるもの」「我々は複合的に絡むドライバーと車両、環境に対して(ITSの)技術開発を行い、世に貢献していく」と述べた。さらに日本大学がこれまで関わってきたITS分野での実績を紹介した。
その後、挨拶に立ったITSジャパン専務理事の寺島大三郎氏は「ITSは国民的理解の中で活動することが必要」「金融情勢が不安の中ではあるが、ITSは予定通り活動を続けていく」と述べた。
引き続き会場では「都市×プローブパーソン - 観測革命は都市をどう変えるか」をテーマに、神戸大学大学院教授の朝倉康夫氏と東京大学大学院准教授の羽藤英二氏によるトークセッションがスタート。人そのものをプローブ(プローブパーソン)として活用することで、人の行動が分析可能となり、それが都市交通や防災総合計画等にも大きな影響を与えることにつながることを紹介。会場ではそれを核とした議論が参加者と共に行われた。午後から翌日にかけて分野別にテーマを持ったセッションがそれぞれ開催されている。