フィッチ・レーティングスは8日、ブリヂストンの外貨建て・円建て長期発行体デフォルト格付と無担保優先債務格付を「A」から「A−」(Aマイナス)に引き下げると発表した。格付アウトルックは引き続き「弱含み」となる。
ブリヂストンは新興国市場が成長を続けるとの期待から、積極的な投資を継続する方針を表明しているが、先進国市場、新興国市場がともに悪化している現状では、同社の前提は楽観的すぎる恐れがある、とフィッチは判断した。
さらに、業況が低迷する中で、積極的な設備投資を継続することにより、同社のフリーキャッシュフローは赤字を計上する恐れがあり、バランスシートの悪化で、格付が「A」のカテゴリーにとどまれる余地が小さくなる懸念があるとした。
そのうえ、営業利益率が4%以下に低下した場合、フィッチは格付にマイナスの要因と考え、さらなる下方方向への格付アクションを取る可能性があるという。