いすゞ自動車は16日、大型トラック『ギガ』『フォワード』の座席ベルトなどに不具合があるとして、国土交通省にリコール(回収・無償修理)を届け出た。
対象となるのは、2004年6月4日-2008年7月14日に製作された2車種計3万4889台。
不具合は3か所。(1)座席ベルト巻き取り装置内部部品に不適切な材料を使用したため、部品が変形し、ベルトを引き出せなくなるおそれがある、(2)コンビネーションスイッチ用ハーネスの配索が不適切なため、かじ取りハンドルの高さを下げた位置に調整した場合、ブラケットにハーネスが挟まれてショートし、エンジンが停止したり前照灯および方向指示灯が不点灯となるおそれがある、(3)燃料リターンパイプの成形が不適切なため、ヘッドカバーと接触してパイプに穴が開き、エンジンオイルに燃料が混入。エンジンが過回転することによりエンジン内部が損傷してエンジン停止に至るおそれがある。
(1)についてはベルトの製造日を確認し、対象である場合は巻き取り装置を対策品と交換。(2)はクリップとクリップブラケットを追加し、ハーネスの配索を変更する。(3)については燃料リターンパイプを良品と交換する。
不具合発生件数は(1)が21件、(2)が1件、(3)が0件で、(1)と(2)は市場からの情報で、(3)は社内情報により発見した。事故はいずれも起きていない。