住友金属、耐食性を高めた厚鋼板の効果を確認

エコカー 燃費
住友金属、耐食性を高めた厚鋼板の効果を確認
住友金属、耐食性を高めた厚鋼板の効果を確認 全 4 枚 拡大写真

住友金属工業は、耐食性を高めた厚鋼板「SMICORE」が、約2年9か月の実船での耐食性試験が終了し、天井部、底板部両方で従来鋼に比べ高い耐食性を持つことを世界で初めて確認したと発表した。

【画像全4枚】

SMICOREは、複数の合金元素を含有した低合金厚鋼板で、従来鋼と同等の機械特性・溶接性・溶接継手特性を確保しながら一材質で原油タンク天井部、底板部両方で優れた耐食性を持つ鋼材。

今回、2005年8月に就航した原油タンカー「SANKO BLOSSOM号」の原油タンクの天井部、底板部で試験適用を行ってきたが、就航から約2年9か月が経過し、1回目のドックでの検査時に、適用部位の腐食調査を実施した。

その結果、天井部では、従来鋼に対し板厚減少量が6割程度まで低減した。底板部は、従来鋼では深さ2mmを超える孔食が発生していたのに対し、SMICOREでは深さ2mmを超える孔食は無かった。

SMICOREの孔食深さは、従来鋼の4分の1程度、別のタンクで従来鋼の6割程度まで低減した。また、今回調査した部分の孔食深さから、統計処理で全タンクの孔食深さの最大値を推定すると、SMICOREの最大孔食深さは従来鋼の4割程度となることが確認されたとしている。

同社では、今回の実船結果は、耐食鋼が原油タンクの腐食対策として有効であることを示したもので、今後の耐食鋼の採用に向け重要な結果としている。

《レスポンス編集部》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 日産『ムラーノ』、「プロパイロット」搭載でハンズフリー運転が可能に…米2026年モデル
  2. トヨタの最高峰、新型センチュリーは2ドアに、レクサス『LS』は6輪ミニバンに大変身…ブランド新戦略発表
  3. 【ダイハツ ムーヴキャンバス 新型試乗】「ワゴンRスマイル」と双璧をなす“癒し軽”…島崎七生人
  4. 新型センチュリークーペ、6輪のレクサス『LS』、次期カローラにミゼットも…トヨタが「ジャパンモビリティショー2025」出展車両を公開
  5. Singerのポルシェ911カレラクーペ、日本初公開へ…420馬力フラット6搭載
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る