日産から新型『キューブ』が発売された。3代目となる新型では、北米や欧州でも販売されることが決まっているが、ボディサイズは日本でも扱いやすい5ナンバー枠に抑えられている。
新型キューブの車体開発を担当した日産テクノの小林猛志さんは「新型キューブは細かい部分では丸みを持たせたデザインとしていますが、ボンネットやフェンダーなどは先代から受け継いだボクシーなスタイリングを採用して、運転がしやすいと感じていただけるボディを作り上げています」
「また、Aピラーの傾斜が少なく、サイドのウィンドウエリアも広く取られていますので、良好な視界を確保しています。キューブは若者をターゲットとしたクルマですが、この扱いやすいパッケージングにより、幅広い方々に受け入れていただけると思っています」とコメント。
実際に、新型キューブは運転席からの視界が開けており、取り回しの性能も優秀。15インチタイヤ装着車では、ハンドルの切れ角も大きいので車庫入れもしやすいだろう。シートポジションは、適度な高さに設定されており、ドアの開口部も広いので乗降性も申し分ない。
視界では、運転席からボンネット全体を見渡すことができ、また、デザインの大きな特徴となっているサイドウィンドウは、四隅が写真立てのように角を丸くしたデザインとなっているが、側方の視界を妨げるほどではないので視認性も良好だ。
しかし、後方視界は、海外でも通用する安全性を確保するために、しっかりとしたサイズの後席用ヘッドレストが3名分装備されているために、直視した際の視認性はあまりよくはない。ただし、それを補ってくれるバックモニター付きのナビやオーディオが用意されているので、それを利用すれば問題はないだろう。
新型キューブは特徴的なデザインが大きな魅力となるが、日本の市街地において、取り回しや乗降性のよさといった日常性の高いパッケージングにまとめ上げられているところも美点といえる。