ITS Japanおよび官民のITS関連団体で構成するITS推進協会は26日、全国9カ所で実施する実証実験計画を「ITS-Safety2010 08年度大規模実証実験実施計画(詳細版)」として発表した。
実施計画によると、今回は2009年2月に東京でおこなう合同実証実験と、2008年4月から全国9か所(北海道、新潟県、茨城県、栃木県、神奈川県、愛知県の2カ所、京阪神地域、広島県)で実施している地域実証実験で構成される。
このうち、合同実証実験は2009年1月より臨海副都心(お台場)の一般道路と首都高速で実施。国内の全自動車メーカー、フォルクスワーゲングループジャパンやメルセデス・ベンツジャパン、電機メーカーやITS Japanなどの関連団体あわせて45の団体が参加する。
臨海地区では一般道の路車協調システム(DSSS)や車車間通信システム(ASV)を、首都高では高速道路における路車協調システム(スマートウェイ)を実験する。
2009年2月25日から28日には、公開デモンストレーションを実施。一般市民も参加可能な公道試乗会のほか、屋内・屋外展示会、シンポジウムを開催する。
一般参加者は300人程度の参加を予定。1月下旬までにITS Japanおよび内閣官房のウェブサイトで募集し、抽選により参加者を通知する。
高橋文昭内閣参事官は「今回の合同実験は、実用化を前提とした路車間協調システムを公道上で評価するものだ。国内外の自動車メーカーや電機メーカー、関係省庁・団体が参加を予定しており、官民一体となった取り組みとして世界でも例を見ない規模となる。また一般の方にも参加・評価していただき、実用化に向けたマイルストーンとしたい」と語る。
寺島大三郎ITS Japan専務理事も「国内の全自動車メーカーに加え、フォルクスワーゲンおよびメルセデス・ベンツも参加を表明しており、国際的な理解を得て実施する。今回の実験内容は一般車両を交えた公道上で行い、2014年の実用化を見据えたものだ。官民一体となった日本の取り組みを世界に発信する機会でもあり、そういう意味で真剣さの度合いが違う」と説明した。