宇部興産は6日、ボーイングと航空機用の新しい材料技術開発を共同で行うことで合意したと発表した。
共同開発の第一段階は、ボーイングの民間航空機を対象に、エンジン付近の機体構造の軽量化およびコスト削減を意図した耐熱性高分子マトリクス複合材料を開発することに重点を置く。さらにボーイングと宇部興産は本合意の下で、共同開発が可能な分野を探っていく予定だとしている。
契約期間は2年間とし、その後は双方の合意に基づいて延長が可能となる。提携の金銭面での条件等は公表しない。
宇部興産の機能品・ファインカンパニープレジデントである紀平浩二氏は「宇部興産はこれまでも航空宇宙用途に一部の材料を供給しているが、今回の合意は、宇部興産が世界に通用する独自の化学を武器に、航空宇宙製品を広く供給していくための重要な第一歩である。当社はかねてよりこの市場に向けた開発を推進してきており、それが今回の合意に繋がった。今後はボーイングと長期的な実りある関係を作っていきたい」とコメントしている。