ひき逃げに見せかけた殺人で実刑判決

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昨年4月、大阪府東大阪市内でひき逃げ事故を装い、男性を殺害したとして、殺人罪に問われた40歳の男と、34歳の女に対する判決公判が16日、大阪地裁で開かれた。裁判所は男に懲役18年、女に懲役16年の実刑を命じている。

この事件は2008年4月13日朝に発生している。東大阪市菱江2丁目付近の市道で、道路右側の路肩を歩いていた36歳の男性が後方から進行してきた乗用車にはねられた。男性は全身強打でまもなく死亡。男性をはねたクルマは現場からそのまま逃走した。

警察では死亡ひき逃げ事件として捜査を開始したが、容疑車両が対向車線に高速度で逸脱しながらも現場にブレーキ痕が見当たらないことから、「男性に危害を加える目的で故意に衝突させた疑いがある」と判断。車種特定を進めたところ、死亡した男性の内縁の妻にあたる34歳女の浮気相手として、過去に男性とトラブルを起こしていた40歳の男が同車種のクルマを所有していることが判明したため、この男と女を殺人容疑で逮捕している。

殺害は男が提案。女は「冗談だと思った」として殺意や犯行への関与を否認していたが、16日に行われた判決公判で、大阪地裁の秋山敬裁判長は「被告の女は犯行当日、被害者が自宅を出た時間を携帯電話のメールで男に送っており、犯行で重要な役割を果たした」と認定した。

その上で裁判長は「危険かつ悪質で、計画的な犯行」と指摘。「情状を酌量する余地があるはずもない」として、男に懲役18年、女に懲役16年の実刑判決を言い渡している。

《石田真一》

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