シトロエン『DS』が復活か
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シトロエンは、2008年にノックダウン生産も含む世界販売で、前年比−7.2%を記録した。これは同グループのプジョーの−3.2%より悪い数字である。さらに西ヨーロッパ地域では−9.6%を記録した。そうした中、一刻も早いブランドイメージの再構築が求められているのが現状だ。
オリジナルのDSは1955年のパリサロン(パリモーターショー)でデビュー。フラミニオ・ベルトーニによる前衛的なスタイリングと、画期的なハイドロニューマティック・サスペンションなどにより、「宇宙から舞い降りた車」として当時世界の自動車業界に衝撃を与えた。後継車『CX』が発表されたあとも1975年まで生き延び、総生産台数は133万755台に達した。
近年シトロエンは、2001年の『C5』以来、戦前1920年代に存在した「C」で始まる車名シリーズを復活させて展開してきた。また、ヒット車の名称復活は、2007年のフィアット『500』に続く流れという見方もできる。
ただし、今回の「DS」はいわば誰もが“永久欠番”と思っていた車名である。それにあやかることに、市場や熱烈なシトロエン・ファンがどのような反応を示すか興味深い。
《大矢アキオ Akio Lorenzo OYA》