【池原照雄の単眼複眼】激動 08年の世界新車販売ランク

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【池原照雄の単眼複眼】激動 08年の世界新車販売ランク
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スズキが初のベスト10入り

世界の自動車メーカー各社の公表をもとに、2008年の新車販売ランキングをまとめた。世界最大の市場である米国が大幅に落ち込んだため、上位メーカーの順位が大きく入れ替わった。日本メーカーではトヨタ自動車がトップとなったほか、スズキが初めて10位に食い込み、日本勢は4社がランク入りした。

2008年の自動車世界販売台数ランキング
順位(前年):メーカー、販売(前年比)
1(2):トヨタ 897万台(−4%)
2(1):GM 836万台(−11%)
3(4):VW 623万台(−%)
4(3):フォード 540万台(−18%)
5(5):ヒュンダイ 415万台(+7%)
6(6):ホンダ 378万台(±0%)
7(7):日産 371万台(+1%)
8(8):PSA 326万台(−5%)
9(10):ルノー 238万台(−4%)
10(−):スズキ 236万台(−1%)
※各社の公表値から作成。速報値含む。

ベスト10企業のうち、前年を上回ったのは独VW(フォルクスワーゲン)、韓国ヒュンダイ(現代。起亜自動車との合算)、ホンダ、日産自動車の4社にとどまった。これらはいずれも、需要の伸びは鈍化したもののマイナスにはならなかった中国での販売が堅調だったメーカーだ。

中国での販売を2ケタ伸ばしたVWは、07年に初めて世界販売が600万台に達したのに続き、昨年も過去最高を更新。順位は初の3位に上がった。

◆米ビッグ3はいずれも後退

一方でホームマーケットの不振にあえいだ米メーカーは、GM(ゼネラルモーターズ)が1931年以来、77年にもわたって守ってきた首位の座から陥落した。

フォードモーターも4位に後退している。また、07年には9位につけていたクライスラーグループは前年から25%も販売台数を落とし、ランク外に消えた。

5位から8位までは07年と同じ順位となった。ホンダは0.4%増、日産は0.9%増と、ともにほぼ横ばいだった。ホンダは北米依存が高いものの、年前半の販売が比較的堅調だった。日産は中国のほか、ロシアを含む欧州でもプラスを確保している。

◆09年ランキングでは消えるメーカー続出?

日産と9位にランクされた仏ルノーとの「連合」ベースでは609万台(1.1%減)。この数字はVWには及ばないものの、フォードを上回って4位に相当する。

スズキは最大のシェアをもつインド市場にも陰りが出た影響を受けた。ただ、北米市場への依存度が低いため、世界販売は小幅減にとどめ、ベスト10入りを果たした。

1年後に09年のランキングをまとめる際、各社の数字がどれだけ落ち込んでいるかを想像すると暗澹としてくる。数字はともかく、世界的な再編によって企業名が消えたり、あるいはくっついたりしていることも十分にありそうだ。

《池原照雄》

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