米VW、燃料電池車実証実験…中国製 パサート を使用

エコカー 燃費
米VW、燃料電池車実証実験…中国製 パサート を使用
米VW、燃料電池車実証実験…中国製 パサート を使用 全 2 枚 拡大写真

フォルクスワーゲンオブアメリカは23日、中国製の燃料電池車、『パサートLingyu』を使用して、カリフォルニア州で実証実験を開始すると発表した。

この実験はカリフォルニア州サクラメント市で行われる「カリフォルニア燃料電池パートナーシップ」。フォルクスワーゲンは16台のパサートLingyuを中国から持ち込み、実証実験に参加する。米国で合流する8台と合わせると、総勢24台体制。実験に参加する自動車メーカーの中では、フォルクスワーゲンが最多台数だ。

パサートLingyuはフォルクスワーゲンの中国合弁企業、上海大衆が生産する高級サルーン。中国では富裕層に人気が高い車だ。そのパサートLingyuをベースにした燃料電池車は、フォルクスワーゲン、上海汽車、同済大学の3者が共同開発した。

パワートレーンは最大出力55kWの燃料電池スタックが核。トランク内の高圧水素タンクの水素と化学反応させて電気を作り出し、モーターを動かす。さらに2次電池としてリチウムイオンバッテリーも搭載しており、モーターの補助電源として活用。この結果、最大出力120ps、最高速度145km/h、最大航続距離235kmという高い実用性を発揮する。

すでにパサートLingyuの燃料電池車は、2008年夏の北京オリンピック公式車両として活躍。オリンピック期間中、平均8万kmをノントラブルで走破している。今回の米国での実証実験は、市販に向けた最終的なデータ収集が狙いと見られる。

上海大衆は、数年以内にパサートLingyuの燃料電池車を量産する方針。その際には、米国の法人向けに同車が輸入販売されるとの噂がある。今回の米国での実証実験にフォルクスワーゲンが大がかりな体制で臨んでいる点を考慮すると、噂は本当かもしれない。

《森脇稔》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. ダンロップのオールシーズンタイヤが安く買えるようになる?…独占禁止法の疑い
  2. フォード『ブロンコ』が60周年、初代をオマージュした記念パッケージが登場
  3. ファン必見!『ミニGSX-R』は1000台注文あれば販売される!?「鈴鹿8耐」最注目の“スズキの隠し球”
  4. ホンダ『シビック』の顔が変わる! 英国版のグリルとバンパーが新デザインに
  5. 内装はまるで「地中海のヨット」! VWが新型キャンピングカー『グランドカリフォルニア』発表へ
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る