様々が思惑が重なり、横浜寄港…高速フェリー

自動車 ビジネス 企業動向
様々が思惑が重なり、横浜寄港…高速フェリー
様々が思惑が重なり、横浜寄港…高速フェリー 全 4 枚 拡大写真
函館港の開港150周年記念事業をPRする目的で、横浜に寄港した東日本フェリーの『ナッチャンWorld』。かなりの費用となる運行コストは同社持ちだが、青森や函館から回航してきたわけではなく、実際には「函館に戻る途中で横浜に立ち寄った」が近いという。

同社が保有するナッチャンシリーズの定期点検(船舶検査)については、和歌山県由良町内にある施設で行っている。Worldは2月中旬から和歌山入りすることになっていたが、その直前に記念事業実行委員会から同社に対して「函館までの帰路、PRのために横浜に立ち寄ってほしい」との要請があったようだ。

「必要経費すべて同社持ち」という、かなり厳しい条件だったにもかかわらず、横浜寄港が実現したのは「最大級のコストとなる燃料費を新たに掛ける必要がほとんどない(単純な回航であっても函館−和歌山間の往復は必要とする)から」だった。

とはいえ、横浜港に係留する費用はもちろん新たな負担として必要となる。横浜での係留費は世界的に見ても超高額のため、当初は「2日のイベント終了後には即離岸する」との方針だったようだが、それが現状で7日まで引き伸ばされたのは、前日の6日に世界最大級の豪華客船『クイーン・メリー2(QM2)』が横浜に寄港することにも関連する。

ベイブリッジ下を通過できないほど巨大なQM2の横浜寄港は今回が初。6日にはQM2を見学する人が相当する集まると予想されているが、船に興味を持つ人に対してナッチャンをアピール出来る場でもある。

現在の青函航路は東日本フェリーのグループ会社(道南自動車フェリー)が運航しているが、同社の事業撤退報道によって「青函航路そのものが消滅した」と誤認する人が多く、利用率低迷につながっていた。このため3月から現運航会社は“津軽海峡フェリー”の名称を使用することを決めている。ナッチャンにはこの名称をアピールする“全長112mの巨大な広告塔”としての役割も期待されている…というわけだ。

《石田真一》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 復活の『テスタロッサ』にスパイダー、ハードトップは14秒で開閉可能…最高速330km/h
  2. 「いかついフェイスに驚いた」メルセデスベンツ『GLC』新型の内外装に反響!「スクリーンでかすぎる」の声も
  3. 「めっちゃカッコよくない?」無限仕様の新型『プレリュード』が話題に、SNSではホイールにも「たまらない」の声
  4. メルセデスベンツ、全固体電池搭載『EQS』で1205km無充電走行を達成
  5. アイシンが明かす、トランスミッションの膨大な経験値とノウハウが電動化を主導する理由
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る