アジップが消える! ただし火を吹く犬は残留

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アジップが消える!  ただし火を吹く犬は残留
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「アジップ」といえば、1970年代から90年代にかけてフェラーリF1のスポンサーを務めたイタリアを本拠とする給油所チェーンだが、その名称が近いうち消滅するかもしれない。

きっかけは、親会社であるEni社のパオロ・スカローニ社長が、このほどテレビインタビューに応じたときの発言だ。

「世界の主要石油会社の多くは、会社名とガソリンスタンド名が同一。会社名が「Eni」、スタンド名が「Agip」という当社の状況は、けっして好ましいものではない」としたうえで、アジップの名称変更を検討していることを示唆した。早ければ年内に新名称への変更作業が開始されるとみられる。

ただし、長年フェラーリF1の側面に貼られた「炎を吐く犬」のマークは、引き続き使用される可能性が高い。

アジップは、イタリア総合石油公団Azienda Generale Italiana Petroliとして1926年に国策で設立され、その頭文字をとって通称をAgipとした。1952年 に同じく国策でイタリア炭化水素公社 Ente Nazionale Idrocarburi=Eniが1953年 創設されると、傘下に組み入れられた。その後Eniは1992年に株式会社化され、現在に至っている。

シンボルの「炎を吐く犬」は、Eni創設の際に公募で選ばれた図柄である。伝説や神話の動物と勘違いされやすいが実際は創作で、脚は自動車の四輪と、それに乗るドライバーの脚との合計を表現したものである。

現在アジップの給油所はイタリア国内に4390か所、他の欧州諸国に2051か所ある。

《大矢アキオ Akio Lorenzo OYA》

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