米国新車販売、41.4%減とさらに悪化…2月実績

自動車 ビジネス 企業動向
米国新車販売、41.4%減とさらに悪化…2月実績
米国新車販売、41.4%減とさらに悪化…2月実績 全 9 枚 拡大写真

民間調査会社のオートデータ社は3日、2月の米国新車販売の結果を公表した。それによると、総販売台数は68万8909台で、前年同月比は41.4%減。1981年以来、27年ぶりの低水準で、16か月連続のマイナスとなった。減少幅が40%を超えたのは初めてだ。

前年同月比が約5割もの落ち込みとなったのは、GM、フォードモーター、クライスラーグループの米国ビッグ3。GM(サーブを除く)は首位の座はキープしたが、その販売台数は12万5458台で、前年同月比は53%減。3位のフォード(ボルボを除く)は9万5694台で48.2%減、4位のクライスラーは8万4050台で44%減と、企業存続が危ぶまれるほどの落ち込みだ。

日本メーカーのビッグ3も、前年同月比で約4割の減少に直面。2位のトヨタは39.8%減の10万9583台。主力セダンの『カムリ』は38.4%減の2万0634台、『カローラ』は11.1%減の1万8103台と振るわない。小型車の『ヤリス』(日本名:『ヴィッツ』/『ベルタ』)は49%減の4779台と、ここにきて販売が急減速している。

5位のホンダは前年同月比38%減の7万1575台。『フィット』が2.3%増の4247台、アキュラ『TSX』が4.1%増の2293台と引き続き好調だが、他の車種は2桁の大幅減だ。6位の日産は37.1%減の5万4249台。小型SUVの『ローグ』は5.6%増の5515台と好調だったが、大型ピックアップトラック&SUVを中心に落ち込みが続いている。

韓国2社は、いまのところ不振の波に飲み込まれていない。7位のヒュンダイは前年同月比1.5%減の3万0621台と1月の14.3%増からマイナスへ転じた。しかし、失業したら車両を返却すれば残債が免除される新ローン、「アシュランスプログラム」は好評なようで、乗用車系は3%減だったが、ライトトラック系は1.6%増の1万0352台を売り上げた。8位のキアは0.4%増の2万2073台と好調を維持。乗用車系は30.6%減と不振だが、ライトトラック系が31.4%増の1万4436台と乗用車のマイナスをカバーしている。

9位のフォルクスワーゲン(アウディなどを含む)は前年同月比20%減の1万8416台、10位のマツダは30.4%減の1万6401台、11位のBMW(MINIなどを含む)は34.7%減の1万5837台。

12位のダイムラー(メルセデスベンツとスマート)は前年同月比20.6%減の1万5629台だが、スマートは28.5%増の1415台と健闘。13位のスバルは1.4%増の1万3089台で、ライトトラック系が60.1%増の6419台と、新型『フォレスター』人気が持続している。

また、ポルシェは11.5%減の1518台だったが、乗用車系は『ボクスター』『ケイマン』のマイナーチェンジ効果で、11.9%増の1074台と伸びている。
 
米国2月新車販売で前年実績を上回ったメーカーは、キアとスバルの2社だけ。米国では毎月60万人規模で失業者が増えているといわれており、新車需要のいっそうの冷え込みは避けられない見通しだ。

《森脇稔》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. ついにハイブリッド化! 新型トヨタ『ランドクルーザー300』の発表にSNSでは「バク売れの予感」など話題に
  2. 【スズキ ソリオ 新型試乗】乗り心地と静粛性はクラストップ、だが「損をしている」と思うのは…中村孝仁
  3. 世界最高級ピックアップトラック誕生!? トヨタ『センチュリーピックアップ』の可能性
  4. 伝説のACコブラが復活、「GTロードスター」量産開始
  5. 日産 リーフ 新型を発表、第3世代は航続600km超のクロスオーバーEV
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
  2. BYD、認定中古車にも「10年30万km」バッテリーSoH保証適用
  3. 茨城県内4エリアでBYDの大型EVバス「K8 2.0」が運行開始
  4. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  5. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
ランキングをもっと見る