13日未明、愛知県安城市内の市道で乗用車が炎上。車内から外国人男性の遺体が発見された。遺体には刃物で刺されたような痕跡があり、後の調べでクルマも放火された可能性が高いことがわかった。警察では殺人事件として捜査を開始している。
愛知県警・捜査1課によると、警察が事件発生を認知したのは13日の午前2時15分ごろ。安城市小川町久々井付近の市道で、路上に停車していた乗用車から火が出ているのを近隣住民が発見。通報を受けた地元消防が消火作業を行ったが、クルマは約30分で全焼。車内からは男性1人の遺体が発見された。
死亡した男性の胸には刃物で刺されたような痕跡があったことから、警察では司法解剖を実施。その結果、男性は何者かに刺された後にクルマに乗せられ、放火されていたことがわかった。肺に煤が付着しており、出火当時は生存していた可能性が高いことも判明している。後に死亡したのはイラン国籍を持つ46歳の男性であることがわかった。
警察では殺人事件と断定して捜査を開始。全焼したクルマは死亡した男性のものではなく、日本人男性の名義であることが調べによって判明したが、この男性は「昨秋に借金の担保として持っていかれ、その後は誰が乗っていたのかわからない」などと証言しているという。
現場は農地の中にあり、人通りも少ない市道。警察では男性の周辺を捜査し、トラブルが無かったかどうか調べを進める方針だ。