モーガンから新型スポーツカー…創立100周年記念

自動車 ニューモデル 新型車
モーガンから新型スポーツカー…創立100周年記念
モーガンから新型スポーツカー…創立100周年記念 全 9 枚 拡大写真

英国モーガン社は24日から26日まで、イタリア・コモ湖畔で開催された「コンクールデレガンス」に、『エアロスーパースポーツ』を出品した。同社の創業100周年を記念して限定生産される新型スポーツカーで、プラットホームはGT選手権参戦マシンから流用している。

モーガン社は、ヘンリー・フレデリック・スタンリー・モーガン氏が1906年に設立。1909年に『リトルスター』という名の三輪車を開発する。これがモーガンの第1号車と歴史に刻まれている。

モーガンの名前を一躍有名にしたのが、1910年のオリンピアモーターショーで初公開した『3ホイーラー』。1936年には3ホイーラーを4輪化した『4/4』を発表する。この4/4は、軽量な木製フレームにパワフルなエンジンを載せるというブリティッシュライトウエイトスポーツカーの王道を行くもので、現在まで基本設計を変えることなく生産され続けている。

同社の100周年を記念したエアロスーパースポーツは、古き良き英国のスポーツカーを最新技術で再現したモデル。基本的には2000年のジュネーブモーターショーで披露した『エアロエイト』がベースだ。ロングノーズの先端部には、丸いヘッドランプと縦メッキグリルが配され、ひと目でモーガンと分かる個性が与えられた。

優雅なフェンダーラインは、ノスタルジーを掻き立てる巧みなデザイン。ルーフには2分割のアルミ製脱着式パネルが装備され、クーペとオープンが切り替えられるようにした。外したパネルはトランクに収納できる。

プラットホームは、FIAGT3選手権用マシン、『エアロエイトGT3』から流用。強靭なシャシーの上には、職人が1台1台、手作業で組み上げるアルミ製ボディが載せられる。モーガンによると、世界の衝突安全基準をクリアしているという。エンジンはBMW製の4.8リットルV8で、トランスミッションは6速MTと6速ATを設定した。

タイトな2シーターコクピットには、吟味した素材をふんだんに使用。ていねいに磨き上げられたウッドや手縫いレザーなど、モーガンのクラフトマンシップが如何なく発揮される。

エアロスーパースポーツは2010年初頭に生産開始。購入するにはまず、2万5000ポンド(約350万円)のデポジットが必要だ。最終的な価格は、12万7000ポンド(約1790万円)と公表されている。

2000年に発表したエアロエイトは、モーガンにとって64年ぶりの新型車ということもあり、オーダー開始から1週間で1年分の生産台数を完売した。当時とは世界経済の状況はまったく異なるが、今回のエアロスーパースポーツは100周年記念限定車だけに、購入希望者は世界中に存在すると思われる。

《森脇稔》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 新型アウディ『Q3』のインテリアを公開、「コラム式シフト」と新デジタルコックピットが目玉に
  2. 2.5Lエンジンを搭載する『インプレッサ』登場、米2026年モデルに「RS」
  3. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
  4. 21車種・64万台超、トヨタ自動車の大規模リコールに注目集まる…7月掲載のリコール記事ランキング
  5. シボレー『コルベット』がニュルブルクリンクで「米国メーカー最速ラップ」樹立
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. ブレンボが新ブレーキ開発、粒子状物質を削減…寿命も最大2倍に
  3. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  4. スズキ初のBEVはなぜ「軽EV」じゃない?『eビターラ』開発者が語る「EVの悪循環」と「スズキの強み」
  5. 湘南から走り出した車、フェアレディZやエルグランド…日産車体が量産終了へ
ランキングをもっと見る